© Shuuitsu Masaki

MSC認証大西洋クロマグロの水揚げ―世界海洋デーに寄せて―


本日6月8日は、国連が定める「世界海洋デー(World Oceans Day)」です。海がもたらす恩恵に感謝し、海洋環境の保全や海の重要性について世界中で考える日とされています。

そんな本日にお届けするのは、先日見学させていただいた、株式会社臼福本店 第一昭福丸の水揚げの模様です。

第一昭福丸は、2020年8月に、大西洋クロマグロ漁業で世界初となるMSC認証を取得した、遠洋まぐろはえ縄漁船で、さらに2020年度にはグッドデザイン賞を受賞した次世代型の漁船です。約1年にも及ぶ長い航行中、漁業者が快適に過ごせるようにという思いの詰まった漁船、詳しくは末尾関連サイトよりご覧ください。
© Shuuitsu Masaki

第一昭福丸は、2020年8月に、大西洋クロマグロ漁業で世界初となるMSC認証を取得した、遠洋まぐろはえ縄漁船で、さらに2020年度にはグッドデザイン賞を受賞した次世代型の漁船です。約1年にも及ぶ長い航行中、漁業者が快適に過ごせるようにという思いの詰まった漁船、詳しくは末尾関連サイトよりご覧ください。

早朝の清水港。大きな船が横付けされた岸壁には、たくさんの冷凍トラックが集まっています。クレーンが動き出しました。クレーンの先には、冷凍されたマグロが連なって吊り上げられています!船から陸の荷捌き場に次々と降ろされ、手かぎをもった作業員の方々が大きさ別に、トラックに積んでいきます。

丸々太ったマグロは、漁獲後すぐに、船内でマイナス60度で凍結され、清水にやってきます。船には約300トンのマグロが詰められており、水揚げ風景は大迫力かつ効率よく進んでいきます。

今回、水揚げされた大西洋クロマグロは、計242本!これら、すべてのマグロに、一尾ずつ電子タグが取り付けられており、漁獲された日時と場所を知ることができます。いつ、どこで、誰が、どのように獲ったか、トレースできる(追跡可能)ことは、違法・無報告・無規制(IUU)漁業を撲滅するためにも、とても重要です。
© Maya Takimoto / WWF-Japan

今回、水揚げされた大西洋クロマグロは、計242本!これら、すべてのマグロに、一尾ずつ電子タグが取り付けられており、漁獲された日時と場所を知ることができます。いつ、どこで、誰が、どのように獲ったか、トレースできる(追跡可能)ことは、違法・無報告・無規制(IUU)漁業を撲滅するためにも、とても重要です。

世界で最も厳格な漁業管理に従い、トレーサビリティの確保にも努める、臼福本店第一昭福丸の取り組みは、とても素晴らしいものですが、この努力には、当然ながら相応のコストがかかります。

燃料費含めあらゆるものの値段が上がっている昨今、一円でも安く買いたいという消費者心理はわかる一方、私たちのその選択が、コストをかけて環境や資源を守る取り組みを進めている生産者の首を絞め、その取り組みを阻害することになりかねません。

海や海の生き物を守り、おいしい海の恵みをこれからも食べ続けていくためには、生産者だけがその責任とコストを負うのではなく、私たち消費者から、流通、小売、そして金融機関を含めた社会全体で、持続可能な水産物市場を作っていく未来への投資を行っていかないといけない、と改めて思いました。世界海洋デーの今日、海洋環境や海の恵み、その保全のための取り組みに思いを巡らせ、一人一人にできることを考えてみませんか。(自然保護室海洋水産グループ 滝本)

MSC認証ラベルがついた臼福本店の大西洋クロマグロ商品
© Maya Takimoto / WWF-Japan
松島さかな市場の売り場での表示
© Maya Takimoto / WWF-Japan

MSC認証ラベルがついた臼福本店の大西洋クロマグロ商品(左)/松島さかな市場の売り場での表示(右) 持続可能な方法で獲られた水産物の目印であるMSC認証ラベルとともに、第一昭福丸の小山船頭の顔写真が付された、生産者の「顔の見える」商品パッケージ。値段だけでなく、環境配慮や生産者の取り組みなどの情報を私たちの選択に活かしていく努力が、消費者側にも必要です。

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自然保護室(海洋水産)
滝本 麻耶

デンマーク オーフス大学政治学科留学、慶應義塾大学法学部政治学科卒(法学士)、ドイツ アルベルト・ルートヴィヒ大学フライブルク大学院環境ガバナンス修士号取得。
大学・大学院にて、環境政策・環境ガバナンスについて学び、編集者、環境コンサルタントを経て、サイエンス・コミュニケーションの経験を積む。2017年WWFジャパンに入局。海洋水産グループにおいて、海洋環境保全や水産資源保護に向けて、消費の側面にフォーカスしたパブリックアウトリーチの取組みを行っている。

子どもの頃、ケージ飼いの養鶏場を見たことがきっかけで、自分が食べるもののこと、そして、自分がどんな世界・社会で生きたいんだろうと考え始め、環境哲学、環境政策、政治のことを学びました。大事にしているのは、大きく早く多くなるだけでなく、小さく遅く少なくなる「発展」もあるという考え方。この考え方をベースに、自分が生きたい環境がなくなってしまわないよう、頑張ります。

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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