© Magnus Lundgren / Wild Wonders of China / WWF

イカに10本あるのは「足」じゃない!?


先日、「イカサミット」なる会合が都内で開かれました。世界の海を代表するイカたちが集まって…ではなく、「イカを獲って食べること」に関する国内外のさまざまな専門家が集まって、持続可能なイカの利用について話し合う、という会議です。

スーツの襟に、イカのピンバッジを付けている参加者も複数いて、イカへの愛を感じます。ところが、あの人もこの人も、イカの足を「上」にしてバッジをつけている!

え、逆さまじゃないですか? と思って調べてみたところ、実はイカの標本画(図鑑などに掲載される科学的な図画)は、「足」を上にして描く、というのが標準なんだそうです。専門家の皆さん、さすがです。疑ってゴメンナサイ。

ちなみに、海で泳いでいるときのイカの姿勢はほぼ「水平」。そして10本の「足」も、移動の推進力としてではなく、えものを捕らえる際に使うので、「足」というより「腕」に近いといえます。

アオリイカのなかま。この写真では、目が付いている頭部を中心に左側が脚部(腕)、右側が胴部。脚側にも胴側にも進むことができる
© Casper Douma / WWF

アオリイカのなかま。この写真では、目が付いている頭部を中心に左側が脚部(腕)、右側が胴部。脚側にも胴側にも進むことができる

「腕」だと思うと、上にして描くのも自然な気がしてきます。

イカサミットの会場に掲げられた会議のタイトルにも、もちろん「足(腕)」を上にした、堂々たるスルメイカの姿が映し出されていました。

お刺身、てんぷら、フライに炒めもの…。イカの消費量は今、日本だけでなく、世界的に増えていて、乱獲などによる資源量の枯渇が心配されています。

*資源量
魚類や甲殻類などは「個体数」を把握することが難しいため、漁獲に関連するさまざまなデータをもとに、その生物がどのくらいいるのかを推定している。その推定値を「資源量」という。


寿命がおよそ1年しかないイカを、根絶やしにすることなく、これからも海の恵みとしていただき続けるには、どうしたらいいのか。その解決策を探るため、WWFジャパンが、IUUフォーラムジャパンと共催で開催したのが「イカサミット」です。

少し専門的な内容になりますが、会議のようすをウェブサイトで報告していますので、ご関心のある方はぜひ覗いてみてください。

『イカサミット~世界のイカ資源の未来を共に守る~』。2026年5月26~27日、国連大学エリザベス・ローズ国際会議場にて
© WWF-Japan

『イカサミット~世界のイカ資源の未来を共に守る~』。2026年5月26~27日、国連大学エリザベス・ローズ国際会議場にて

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マーケティング室(会報担当)
佐久間 浩子

WWFではずっと「伝える」ことに携わってきました。今は会報を担当しています。

なにごとも決めつけてはいけない。知ったつもりになるな。複雑なものを、複雑なまま受け止める覚悟を持て。想像力を磨き、ヒトの尺度を超える努力をせよーー動物や植物に教えられたことを胸に、人と自然の問題に向き合い続けたいと思います。

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