「スクール・パリ協定2016」勉強会の概要 および資料


気候変動の国際交渉・国内対策のシリーズ勉強会

WWFジャパンでは、複雑化する温暖化の科学や国際交渉について、日本の視点から今もっとも大切だと思われる論点を整理し、ジャーナリストの皆様と意見交換させていただくシリーズ勉強会を、2008年から開催してきました。2015年末の世紀のパリ協定採択を受けて、2016年からは、パリ協定の実施に向けての国際交渉と国内対策を取り上げていきます。パリ協定が永続的な協定となったことを受けて、スクールの名前もこれから「スクール・パリ協定」と固定化して開催していきます!

これまでの勉強会の概要 および資料

こちらのサイトでは、過去の勉強会で使用している資料を公開しています。

国際交渉の内容は日に日に更改されていきますので、同じ内容につきましては、常に最新の情報をご確認ください。

「スクール・パリ協定2016」の勉強会の概要 および資料

第6回:パリ協定発効に沸くCOP22マラケシュ会議 未批准の国はどうなるのか?今後の議論はどう進められるのか?(2016年10月26日)

パリ協定は、米中の締結を皮切りにインド、欧州連合などによるダッシュの批准で、11月4日に発効することが決まりました。11月7日から始まるCOP22において、パリ協定第1回締約国会合(CMA1)が開催されることになったのです。出遅れた日本は、この記念すべきパリ協定の初めての会合には、オブザーバーとしての参加となることになりました。パリ協定は大枠が決まっているのですが、それをどうやって実施していくかの詳細なルール作りはこれからです。そもそも本来は、ルールを決めた後に、CMA1でルールが採択されることになっていたのですが、CMA1がこれほど早く開催される今、ルール作りは間に合いません。今後どのように議論を進めていくのか、そしてまだ批准していない日本を含めた国々は、どのようにルール作りに参加していけるのか、COP22ではまずそこを決めることになります。パリ協定発効に沸くCOP22には世界の注目が集まります。COP22を目前に控えた第6回スクール・パリ協定では、どのようにCMA1を進めていく可能性があるのか、選択肢をじっくり解説し、当初から防戦の体制に追い込まれる日本を含めた未批准の国々の動きや、今後のパリ協定のルール作りの詳細について、WWF山岸尚之、小西雅子が解説しました。これまでの交渉についての基礎編も開催しました。

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第5回 気候変動の国際交渉における「資金援助」とは?京都議定書交渉時から国際交渉に精通したWRI研究者が語る、資金援助の基礎と最新情報(2016年8月4日)

日本ではあまり注目されませんが、国連の気候変動枠組み条約における国際交渉において、温暖化対策の議論を進めるには、資金援助と技術支援の進展が必須です。というのも、世界全体の排出削減のために求められる途上国の行動には、それらの支援が不可欠だからです。そのため、途上国は、先進国が率先して野心的な削減目標を持つことと、途上国に対する適応や緩和のために資金と技術を提供することの二つを強く要求してきています。これまでの交渉において、その二つが進展しない限りどのような合意もありえませんでした。いわば世界が協力して温暖化対策を進める影の主役といえるのが、気候ファイナンスと呼ばれる資金援助の議論なのです。
このたび、アメリカの世界資源研究所(World Resources Institute)の気候ファイナンスの第一人者であるマリア アシーナ ロンキロ・バレステロス(Maria Athena Ronquillo-Ballesteros)氏に、気候ファイナンスについて最新情報を解説していただきました。バレステロス氏は、グリーンピース・インターナショナルの気候エネルギーリーダーとして京都議定書交渉の初期から交渉に関わり、フィリピン政府代表団としてもG77+中国の中で制度構築に貢献してきた人物で、途上国グループの内情にも通じています。その後、8年前からWRIの持続可能なファイナンスプログラムディレクターの要職にあります。また、国際金融機関に関連する組織のファイナンスアドバイザーやNGOの理事等を数多く務め、アジアの都市の低炭素化にも注力し、数多くの賞を受賞しています。まさに気候ファイナンスの最前線に立つバレステロス氏に、基礎から気候ファイナンスについて語っていただいた資料をどうぞご覧ください。

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第3回 日本の高効率石炭火発支援は、本当に気候変動対策に寄与するのか?報告書『高効率の石炭技術は2℃シナリオと矛盾する』の原著者がG7を前に語る!(2016年5月19日)

5月26〜27日に開催されるG7伊勢志摩サミットでは、昨年12月に採択されたパリ協定の勢いを受けて、世界の脱炭素化への流れを加速化するようなメッセージが出されることが期待されますが、その中で、日本は従来から途上国への高効率な石炭火力発電所開発支援を主張しています。

日本の主張の根幹は、「高効率な石炭火発技術を途上国で進めることは、気候変動対策としての貢献が大きい」という点にあります。しかし、果たしてそれは本当なのでしょうか?

今月上旬に、WWFヨーロッパ政策オフィスからの委託を受けて、欧州の著名なエネルギー分野のシンクタンクであるEcofysが、この問題を検証する報告書を発表しました。その名も、『高効率の石炭技術は2℃シナリオと矛盾する』。タイトルが示す通り、同報告書は、日本や一部の国が進めようとしている「高効率で」「低排出な」石炭火力発電技術が、実は、世界がパリ協定の下で目指している「気温上昇を2℃より充分低く抑え、できる限り1.5℃に抑える」という目標とは相いれないことを示しています。なぜ、そういえるのか?同報告書の著者の1人であるリンディー・ウォング氏(Ecofysコンサルタント)が、その中身について語りました。
G7を前に、石炭支援の意味について、考える機会となれば幸いです。
報告書は、下記から日本語訳および概要版をご覧頂くことができます。
/activities/news/766.html

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第2回 いよいよパリ協定のルール作りがスタート!5月16日からドイツ・ボンで始まるSB44(第44回補助期間会合)を前に(2016年5月10日)

4月22日のニューヨークにおけるパリ協定署名式では、前代未聞の175か国が署名し、そのうち15か国がすでに批准しました。勢いを増すパリ協定は、いよいよ実施に向けたルール作りの段階に入ります。パリ協定が採択されたCOP21会議以降、初めての国連会議となる第44回補助期間会合(SB44)が、5月16日から26日の日程で、UNFCCC事務局のあるドイツ・ボンで開催されます。

すべての国を対象とし、法的拘束力のある協定となった画期的なパリ協定は、先進国・途上国の歴史的な壁を乗り越える、産みの苦しみを経ています。困難な交渉の結果として、大枠は決まったものの、そのほとんどの詳細なルールは、今後の国際交渉にゆだねられています。つまり、パリ協定の成否は、このルール作りにかかっているといっても過言ではありません。いよいよそのルール作りが、このSB44からスタートします。主な舞台は、本年発足するパリ協定特別作業部会(APA)ですが、ルール作りは、その他にも様々な会合に分散して議論されていく予定です。これから始まる協定実施に向けたロードマップやルール作りの議論について、SB44に参加するWWF小西雅子がわかりやすく解説しました。

また、パリ協定へ向けたこれまでの国際交渉について、WWF山岸尚之による基礎編も開催しました。時にパリ協定は縛りが弱いとして、その効果を疑問視する声が聞かれますが、パリ協定の中身を理解するには、これまでの困難な交渉の歴史を知ることが大切です。パリ協定の条項の理解を深めるためにも、ぜひ基礎編もご覧ください。

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第1回 パリ協定の署名式(4月22日~)を前に(2016年4月8日)

すべての国を対象とし、法的拘束力のある国際約束となったパリ協定は、いよいよ実施に向けて動き出します。協定発効には世界全体の温室効果ガス排出量の約55%の国々の批准と、締約国55カ国以上の批准という両方の条件が必要で、各国はそれぞれ国内の批准や受諾の手続きを進めることが求められています。協定実施に向けたロードマップについては、本年発足するパリ協定特別作業部会(APA)で話し合われる予定です。

まずは、2016年4月22日から1年間、パリ協定の署名手続きがニューヨークの国連本部で受け付けられます。この4月22日のHIGH LEVEL SIGNING CEREMONY FOR PARIS AGREEMENTを前に、第1回のスクール・パリ協定では、国際環境法学の第1人者、名古屋大学の高村ゆかり先生をお招きして、パリ協定の署名、批准や受諾の手続き、そして気候変動交渉にかかわる2016年の注目点などを整理してご講義いただきました。

アメリカや中国の批准、受諾に強い関心のある日本ですが、COPの国際交渉において広く共有されている認識とは異なる理解も広まっているようです。高村先生からは、パリ協定の批准、発効の手続きについての基礎からの解説をいただき、各国の状況と思惑、また日本が特に関心あるアメリカについても理解を深めました。

■配布資料

 

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