© WWF / David Estrada Larraneta

自治体の参加募集中!温暖化対策の評価・支援プログラム「OPCC 2025-26」が開催

この記事のポイント
「ワン・プラネット・シティチャレンジ(OPCC)〜地球1個分で暮らせる都市づくり〜」は、WWFが隔年で主催する自治体参加型の国際プログラムです。参加自治体が提出する削減目標や温暖化対策計画をWWFがパリ協定の1.5℃目標の水準と照らして科学的に評価し、自治体にフィードバックレポートを提供します。また、参加自治体はWWF主催のウェビナー等にも招待されます。日本からも多くの自治体のご参加をお待ちしています!
目次

ワンプラネット・シティチャレンジ(OPCC)って何?参加のメリットは?

自治体の温暖化対策計画をよりよくするための知見が得られる

ワンプラネット・シティチャレンジ(OPCC)〜地球1個分で暮らせる都市づくり〜は、WWFが、2011年から隔年で主催している自治体の気候変動(温暖化)対策に関する国際的なプログラムです。
WWFは、参加自治体から報告される削減目標や気候変動対策計画、戦略、各種データを、WWFが設定した評価基準に照らして審査。この基準は、各自治体の報告データが、世界の気温上昇を1.5℃に抑える道筋に整合するかを科学的根拠に基づき評価するよう設計されています。評価結果はそれぞれの参加自治体にカスタマイズされた内容で、フィードバックレポートとして提供されます。

CDP-ICLEI Trackの登録情報を使うので、新たなデータ作成は不要

WWFはCDPやICLEIと協力し、この取り組みを進めており、OPCCへの参加は、各自治体からCDP-ICLEI Trackに登録、報告される情報を活用して行われます。そのため、すでに同Trackに登録している自治体は重複してデータを報告する必要はありません。また、OPCCの報告データ要件は、世界気候エネルギー首長誓約(Global Covenant of Mayors: GCoM)の共通報告フレームワークにも準拠しています。

参加自治体にはWWF主催のウェビナーやイベントへの参加機会がある

OPCCに参加すると、WWFの戦略支援プログラム(Strategic Support Program: SSP)にも招待されます。このプログラムには、ウェビナーやガイダンスツールなど、参加自治体が戦略的な気候変動対策を強化するためのさまざまな機会が含まれます。

優れた取り組みをしている自治体は国際的なプレゼンスの機会がある

さらに、優れた評価を得た自治体は、国、地域、世界レベルで、さまざまなカテゴリーで表彰を受けます。

OPCCは自治体にとって、とてもフレンドリーな取り組み

2011年のOPCC発足以来、70カ国から900以上の都市が参加しています。2021年から2022年にかけて行われたOPCCには、日本から東京都、京都市、富山市が参加。3都市すべてが国際審査委員会による最終選考に残り、東京都が国内優秀自治体に選ばれました。
また、2023年から2024年にかけて行われたOPCCでは、東京都の目標実現に向けた継続的な進捗が評価され「OPCCレジェンド」として殿堂入りしました。

OPCCは自治体の取り組みを支援することに重きを置いた、とてもフレンドリーな取り組みです。各自治体における現在の目標や取組みが、国際的な水準で1.5℃目標を達成する道筋に沿ったものか、また優れている点や改善点はどこかなどを知っていただけるツールとして、ぜひ多くの自治体からのご参加をお待ちしています。

© Michel Gunther / WWF

OPCCにおける5つの段階

OPCCは以下の5段階で進められます。

段階1 登録と報告

OPCCに参加を希望する自治体は、以下の流れで登録と報告を行います。

  1. CDP-ICLEI Trackを通じてOPCCにご参加ください。当該システムにログインすると、利用可能なイニシアティブの一覧からOPCC参加オプションを選択することができます。2023~24年度のOPCCに参加した自治体は、2025~26年度に自動的に登録されています。同システムのアカウントをまだお持ちでない場合は、CDPシティ担当(cities.japan@cdp.net)にご連絡ください。報告内容(質問書)等詳細はこちらからご覧いただけます。
  2. OPCCの報告要件に従って、CDP-ICLEI Trackにデータを入力します。この報告要件は、世界首長誓約(GCoM)の共通報告枠組みにも準拠しています。評価基準等の詳細については技術文書をご参照ください。CDP-ICLEI Trackへの回答提出が始まる6月中旬*からデータの開示を開始できます。報告のメリットを最大限に高めるには、CDPのスコアリング締め切りである9月中旬までに提出することをお勧めします。これにより、他のイニシアティブへの参加が可能になります。9月から11月の間、自治体は質問書を更新および改善する機会があります。CDP-ICLEI Trackは11月に締め切られ、OPCCへの参加資格を得るには、それまでに公開形式で提出する必要があります。
*すべての日程は暫定的で変更の可能性があります。最新の情報は、CDPまたは自治体向け情報ページをご覧ください。

段階2 提出データをWWFが評価・レビュー

提出されたデータは、OPCCの評価フレームワークと採点フレームワークを用いて評価されます。このフレームワークは、気候変動による温室効果ガス排出量算定とリスク、緩和目標と適応目標(包括的、統合的、科学的根拠に基づく)、気候行動計画、戦略および/または行動の実施、そして成果に基づくモニタリングに重点を置いています。高い評価を受けた自治体のうち、各国につき最大3自治体が最終候補として選出されます。OPCC評価フレームワークに関する詳細は、自治体向け情報ページで公開予定です。

フィードバックとキャパシティビルディング

参加自治体には、各自治体の気候変動対策の推進を支援するために自治体ごとにカスタマイズされた「OPCC戦略フィードバックレポート」が提供されます。このレポートには、各自治体の気候変動目標が、世界全体の気温上昇を1.5℃に抑えるのに相応な削減量(フェア・シェア)と整合しているかどうかの評価、各都市の緩和策と適応策、気候リスク、成果に基づくモニタリングに関するフィードバックが含まれています。
さらに、参加自治体はウェビナー、ガイド、グループベースのコーチングが組み合わされたキャパシティビルディングのプログラム「戦略支援プログラム(Strategic Support Program: SSP)」に参加できます。

段階4 市民参画キャンペーン「We Love Cities」

各国から最大3つの優れた自治体が、市民参加型の国際キャンペーン「We Love Cites: WLC」に招待されます。WLCキャンペーンでは、市民のみなさんが最終選考自治体のうち一番好きな自治体に、応援の意思表明(投票)をし、さらにその自治体が取り組みを加速するための改善提案を提出することができます。 詳細な情報は、こちらをご覧ください。

段階5 優秀自治体を表彰

報告されたデータに基づき、様々なカテゴリーで高得点を獲得した自治体は国、地域、そして世界レベルで表彰されます。

フィードバックレポートのイメージ

フィードバックレポートのイメージ

OPCC2025-26 スケジュール(暫定)

2025年6月18日 CDP-ICLEI Trackの報告受付開始
2025年9月15日 CDPスコアリングレポートを受けるための報告締切
2025年11月17日の週 CDP-ICLEI Trackへのデータ提出最終締切
2026年2月 WWFから戦略フィードバックレポートと評価ツールの送付
2026年3-4月 優秀自治体のリスト発表
© David Estrada Larrañeta / WWF

関連資料およびウェブページ

OPCC参加自治体への手引書2025-26(日本語PDF)
※本ページ記載内容の詳細版です。

以下、現在は英語版のみとなります。
WWFウェブサイトの自治体向け案内ページ(本資料のオリジナルあり)
OPCC参加に関する解説ウェビナー(録画)
OPCC評価フレームワーク解説ウェビナー(開催日時:2025年9月3日(水)日本時間16時)

問い合わせ

OPCC全般についての問い合わせ
WWFジャパン(日本語対応可) Email: climatechange@wwf.or.jp
WWFのOPCCチーム(英語対応のみ) Email: opcc@wwf.se

CDP-ICLEI Trackへの登録や報告に関する問い合わせ
一般社団法人 CDP Worldwide-Japan Email: cities.japan@cdp.net
一般社団法人イクレイ日本 Email: iclei-japan@iclei.org

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