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ワシントン条約で日中が協力関係の覚書


ワシントン条約は、絶滅の心配のある野生の動植物が過剰な国際取引にさらされることで、さらに生息数を減少させ、絶滅に追い込まれることがないように、国際的に協力していく条約です。

ある国で厳しく違法取引を取り締まっていても、関係する国の監視体制が甘くては、密輸品がその国に入り込んでしまいます。条約での決まり事が守られなければせっかくの国際条約も効果をあげません。

日本の場合、アジア諸国との関係はこの条約でも重要です。

©Shijiazhuang Customs

中国の河北省石家荘税関が押収した日本から違法に輸出された象牙製品

たとえば、WWFジャパンの野生生物取引監視部門「TRAFFIC」は、日本の象牙取引の現状を調査し、2017年末に報告書にまとめました。

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2017年12月公表のトラフィックによる日本の象牙取引に関する報告書

そして、日本から海外に違法に輸出された象牙が、2011年~2016年にかけて2.42トンにも及んでいた事実を明らかにしました。
しかも、うち95%は中国側で押収されたものでした。

このように関係国と協力体制を整えることは重要です。

そんな中、3月18日、北京で中国と日本が情報交換をし、今後の協力関係について覚書を交わしました。

貿易などでつながりの深い国同士が協力しあうことは、野生生物保護の点からも意義があります。今後、協力体制が整い、違法取引についても対策が進むことが期待されます。

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アフリカゾウ(ケニア)

その他の貿易品でも、アジア諸国はつながりがあります。
昨年来、メディアをにぎわすカワウソもインドネシアなどの国から日本に輸入されたものであることが確認されています。

5月23日から約2週間、この条約の締約国会議がスリランカで開かれますが、カワウソの取引規制強化も議題のひとつです。

2018年10月公表のトラフィックによるカワウソ取引に関する報告書

会議は各国の違法取引対策の取り組みなども点検される機会になります。

会議に関する詳しい情報を今後、発信していきますのでご注目ください。
(C&M室 大倉)  

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C&M室 メディアグループ所属
大倉 寿之

プレス担当。

90年代の諫早干拓問題やオゾン層破壊の話題はけたたましくアラーム音が鳴り響く「警告の赤」。一方、今の温暖化の進行や自然資源の過剰消費は、いつみても「要注意の黄」がともっている状態なのかもしれません。これに慣れっこになってはいけない、そう思いながら、環境ニュースに日々感度の高いアンテナを張っています。

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