©中本 純市

カンムリワシに迫る危機!道路上の強者とは


IT担当の谷野です。
突然ですが、皆さんは「カンムリワシ」という鳥をご存知でしょうか?
日本では、主に石垣島や西表島に生息する猛禽類(タカやフクロウも含まれます)で、環境省レッドリストでは絶滅危惧ⅠA類に、国の特別天然記念物や種の保存法の国内希少野生動植物種にも指定されている希少な鳥です。

先日石垣島へ出張した際に、今、この鳥たちの身に起きている悲しい現実を知りました。

石垣島で長年カンムリワシの生息や生態に関する調査を実施されている中本純市さんのお話によれば、最近、自動車によるカンムリワシの死亡事故が大変な勢いで増加しているというのです。

石垣島島内でのカンムリワシの交通事故は、2021年は合計8件だったのに対し、2022年は3月までに合計8件発生。3月5日には、一日で3羽が交通事故の被害に遭っています。
この時期はカンムリワシの繁殖期にあたるため、親鳥が事故に巻き込まれると、そのヒナ達の生存も危ぶまれます。

衝突事故が発生した場所を示すマップ。
カンムリワシは石垣島の食物連鎖の頂点捕食者ですが、道路上においてはその限りではありません。(環境省沖縄奄美自然環境事務所/石垣市教育委員会/沖縄県環境部自然保護課作成)

どうして空を飛ぶワシが道路で交通事故に遭うのか?

その理由は、カンムリワシの獲物となる、カエルなどの生きものが道路に這い出てくるためです。

ドライバーは、道路で獲物を捕え、食事中のカンムリワシに気付いてはいても、近付けば飛び立つだろうと考えて自動車のスピードを落とさず、結果、そのまま衝突してしまう事故が増えているとのことでした。

チーターやガゼルが疾走するサバンナとは違い、石垣島には、自動車のように速く走る、しかもカンムリワシより強い生きものはいませんでした。

これからの季節、石垣島へ旅行される方も多いと思いますが、
ハンドルを握るときには、ほんの少しそこにすむ生きものたちの気持ちになって、運転してあげられれば、こうした事故は確実に減らせると思います。

©中本 純市

なお現在、交通事故に遭ったカンムリワシの保護を行っている石垣島の観光施設「石垣やいま村」では、事故で怪我を負ったカンムリワシたちの「リハビリ・ケージの建設」のためのクラウドファンディングを行なっています。5月31日までの募集です。
皆さまのご支援、よろしくお願い致します。

石垣島でカンムリワシの野生復帰のためのリハビリケージを建設したい

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企画管理室・ITグループ長
谷野 要

大阪府立大学・社会福祉学部にて児童福祉・発達心理学を専攻。
社会人になってからはIT畑一筋、前職まではプログラマーとして、数多くのシステム開発プロジェクトに従事して参りました。
生きもの好きの世界に飛び込んだのは40年以上前。昆虫写真家の海野和男さんの写真に興味をひかれたことがきっかけです。
以来、虫好きにはじまり、魚・両生・爬虫・鳥・哺乳類と、いろいろな野生動物たちを観察してきました。
趣味は乗馬と、2000kmを旅するアサギマダラの飛来調査、野鳥・ムササビの観察会。
ライフワークは、「自然保護」と「ICT」を繋げる方法をあれこれ考えること。
技術書よりも動物図鑑をこよなく愛するIT担当者です。

IT畑一筋、前職まではプログラマーとして、数多くのシステム開発プロジェクトに従事。 WWFでは、広く「ICT」の運用管理を行っています。 趣味は乗馬と、アサギマダラの飛来調査、野鳥・ムササビの観察会。 技術書よりも動物図鑑をこよなく愛するIT担当者。

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