世界カエルの日!いま両生類に起きていること
2026/03/20
3月20日は「世界カエルの日」です。
カエルをはじめとする両生類の保全を考える日として、アメリカの環境団体によって制定されました。
世界にはおよそ8000種以上の両生類が生息していますが、実は今、そのおよそ40%が絶滅の危機に瀕しています。
その割合は哺乳類や鳥類、爬虫類と比べても高く、両生類は脊椎動物の中で最も絶滅が危惧されている分類群です。

マダガスカル島固有種のキンイロアデガエル(Mantella aurantiaca)。森林破壊などで個体数が減少しています。IUCNレッドリストで絶滅危惧種(EN)に指定されています。
両生類減少の主な原因としては、生息地の消失、気候変動、病気(特にツボカビ症)、外来生物、過剰な商業利用が挙げられます。
これらは、いずれも人間が引き起こしたものです。
病気は一見、人間とは関係ないように思えますが、ツボカビ症の発生源はもともとアジアと考えられており、それが世界中に広まったのは、グローバル化によって物や食料、ペットが世界中に流通するようになったからだと考えられています。

ツボカビ症は両生類の大量死を引き起こす病気で、真菌のカエルツボカビ(Batrachochytrium dendrobatidis、1998年に発見)やイモリツボカビ(Batrachochytrium salamandrivorans、2013年に発見)により引き起こされます。ツボカビ症により、少なくとも501種の両生類で個体数の減少が確認されており、そのうち90種は野生下ですでに絶滅したと確認もしくは推定されています。
また、商業利用の中でもペット目的では、取引される種が希少種である場合が多く、例え捕獲される数が少なくても大きな影響を及ぼす可能性があります。
日本は両生類の輸入大国であり、日本国内で取引される両生類の8割以上は海外原産であった調査結果もあります。
そして、日本には多くの固有の両生類が生息しており、原産国としての側面もあるため、消費国・原産国として、日本が両生類のペット取引にどう向き合うかは重要な課題となっています。

中南米に生息するグラスフロッグ。近年ペット人気が高まっており、取引の影響が懸念されます。
「世界カエルの日」のこの日、「エキゾチックペットガイド」に新たに4種のカエルを追加しました。

赤い眼と体の模様が特徴的。敵に襲われたときは赤い目をカッと見開き、跳躍して体の模様を見せることで、敵を驚かせるといわれています。

一般的にイメージされるジャンプが得意なカエルとは違い、地面に潜ったり、落ち葉に潜んで過ごします。

南米に生息するカエルの一種です。鮮やかな色や模様が特徴的。野生の個体は体内に毒素を含むアリを主食とすることで、皮膚に毒性を持ちます。

生息地の沖縄県宮古島市では、条例によって捕獲が禁止されています。しかし、国内では、従来生息していなかった地域への人為的な移入が確認されており、外来種となっています。
世界にはどんな両生類が生息し、どんな暮らしをしているのか。そして、どんな危機に直面しているのか。
まずは知り、学ぶことが保全への第一歩につながります。
世界カエルの日を機に、カエルをはじめとする両生類の保全について考えてみませんか。
(野生生物グループ・橋本)



