国際フクロウの日:日本のフクロウ
2026/08/04
今日、8月4日は、国際フクロウの日。フクロウの現状を知り、保全について考える日です。
日本にはシマフクロウ、フクロウ、アオバズク、コノハズクなど11種のフクロウ類が生息しています。こうしたフクロウの多くは普段、目にする機会が少ないものの、森や里山の生態系を支える重要な存在です。食物連鎖の上位に位置することから自然環境の豊かさを示す指標でもあります。
なかでも北海道に生息するシマフクロウは、世界最大級のフクロウですが、生息地の減少や河川環境の悪化などにより個体数が大幅に減少しました。
1993年に種の保存法の国内希少野生動植物種に指定され、保護増殖事業の対象となっています。現在個体数は微増していますが、未だ絶滅の恐れは大きいままです(絶滅危惧IB類)。個体数回復のためには、生息地の保全や交通事故防止など継続的な取り組みが欠かせません。

事故に遭い、治療のため猛禽医学研究所へ収容されたシマフクロウ(Ketupa blakistoni)。本種は、ユーラシアの北東部、日本では北海道のみに分布します。国の天然記念物にも指定されています。
日本のフクロウの保全上の課題は生息地の劣化や減少だけではありません。フクロウがペットとして利用されていることによる懸念もあります。国内で販売・展示されているフクロウの多くは輸入、または国内で繫殖されたものですが、過去には、野生のキュウシュウフクロウが密猟され、外国産のフクロウと偽ってぺットショップで販売されるという事件がありましたし、近年、ペットとして飼われていた個体の篭脱けとみられるフクロウ保護事例が多く報道されていることから、外来種化も懸念されます。

日本のフクロウ(Strix uralensis)。一般に鳥網フクロウ目に属する猛禽をフクロウと呼びますが、本種は種名がフクロウです。キュウシュウフクロウは、西日本を中心に生息する種フクロウの固有亜種です。
私たち野生生物グループは、こうした課題の解決の道をさぐるため、鳥類研究者や猛禽類の獣医師らと情報共有し、議論する場に参加する予定です。
多くの専門家の力を借りて、森、草原やツンドラなど、様々な自然を生きるフクロウたちと、その生息地の保全を進めたいと思います。

アラスカのシロフクロウ(Bubo scandiacus)。本種は北海道に飛来することがあります。日本ではペットとして販売されることもありますが、海外でペットとして飼われていた個体が大量に遺棄されて問題となりました。



