© WWF-Japan

30by30の実現へ―多様な声を政策につなぐ


8月31日、環境省が開催した「30by30ロードマップ未来対話」に、WWFジャパンもNGOとして参加しました。

「30by30」とは、2030年までに陸と海の30%以上を健全な生態系として効果的に保全する国際目標です。

日本でも2022年にロードマップが策定され、今年度、その進捗を確認する中間評価が行なわれます。

今回の未来対話には、NGOのほか、民間企業、農業・漁業従事者、自治体、有識者が参加。各主体は、それぞれの取り組みや、見えてきた課題を持ち寄り、30by30の達成に向けて何が必要なのかを議論しました。

生物多様性の損失を止め、回復に向かわせる「ネイチャーポジティブ」は、政府や環境団体、専門家だけで実現できるものではありません。社会のあらゆる主体が参画する「whole-of-societyアプローチ」で取り組むことが不可欠です。

一方で、国の政策は、自然保護の方向性や民間主体の取り組みに大きな影響を与えます。

このため、今回の未来対話のように、異なる分野・立場の主体が参加し、その声を政策につなげる場には大きな意義があるのです。

WWFジャパンからは、生物多様性政策と気候変動分野を担当する2名が参加しました。

NGOの立場から提案したのは、30by30を単なる面積目標で終わらせず、生態系や絶滅危惧種の保全と回復に真に貢献する視点と政策。

そして、先行する気候変動分野の豊富な経験を踏まえ、30by30の取り組みを実効的なwhole-of-societyアプローチへ発展させる可能性です。

WWFジャパンが共同事務局をつとめる気候変動イニシアティブ(JCI)には気候変動対策に積極的に取り組む多様な主体が860以上参加。未来対話では、日本におけるwhole-of-societyアプローチの好事例としてWWFジャパンから紹介しました。
©気候変動イニシアティブ(JCI)

WWFジャパンが共同事務局をつとめる気候変動イニシアティブ(JCI)には気候変動対策に積極的に取り組む多様な主体が860以上参加。未来対話では、日本におけるwhole-of-societyアプローチの好事例としてWWFジャパンから紹介しました。

現場の実践、様々な主体の声、国際的な政策動向をつなぎ、日本の政策を実効性のある仕組みへと発展させていくことも、私たちの大事な役割です。

11月に予定されている第2回未来対話でも、現場や市民社会の視点を届けながら、ネイチャーポジティブの実現に向けた政策提言を行なっていきます。

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自然保護室(生物多様性政策グループ長)
北出 智美

修士(生物学、生物多様性マネジメント)
国際的な自然保護に携わることを目指し、カナダのブリティッシュコロンビア大学で生物学を専攻。遺伝子レベルの進化と多様性に魅せられアルバータ大学でシカの遺伝子の研究を行なった。国際NGOでの就職を目指しオックスフォード大学で生物多様性マネジメントを履修し、帰国後外務省任期付職員として環境条約に携わる部署に勤務した後、2013年にWWFジャパンに入局。WWFでは野生生物取引に特化した活動を行うTRAFFICで活動し、2020年より現職(2018年からTRAFFICジャパンオフィスの代表も務める)。

「野生生物取引」の問題は、SNSで話題のカワイイの野生動物ペットから、犯罪組織と巨額のマネーがからむ密輸の問題まで本当にダイナミックで、活動の切り口も様々。日々、新しいことを学びながら、今、自分たちがやるべきことは何かを考え抜き、行動したいと思っています。

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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