CO2フリー・国産エネルギーのグリーン水素に注目![FREA前編]


脱炭素社会の実現には、電力を再生可能エネルギーなどで脱炭素化することがまず重要です。しかし実は日本で使われている化石燃料エネルギーは、電力以外の熱や燃料用に60%も使用されているんです。これをCO2フリーにするのが難しい・・・。

電力は今の技術でCO2フリーにしやすいのですが、車などの燃料や産業用に必要となる高熱は、今のところ化石燃料以外ではできにくいからです。
そこで注目を浴びるのがCO2を含まない水素です。水素は車の燃料にすることもできますし、化学業界などで必要な高熱を作り出すこともできます。
その水素は製造方法によって色分けされています。

グリーン水素:再生可能エネルギーを使って水を電気分解して作る水素(一番環境にやさしく、かつ国内で製造できるエネルギー)
ブルー水素:化石燃料から作り、排出されるCO2を地中に埋める技術(CCS)を使う(製造過程で出るCO2は地中に埋められるので実質CO2フリー。しかし日本には埋める場所がほぼないので、ほぼ海外生産となる)
グレ―水素:化石燃料から作り、製造過程で出るCO2はそのまま大気中に出してしまう(CO2削減にはつながらないが、今のところ一番安い)

実は日本政府が2030年に向けて予定している水素はほとんどがグレー水素で、海外で化石燃料から作られ輸送されるため、CO2フリーではなく国産でもありません。しかし価格は今の段階では一番安くすむから、実用化に向けてはここからスタート、というわけです。

しかし海外情勢による化石燃料価格の高騰で痛感したように、本来はエネルギーは国産が理想。また、そもそも脱炭素化をはかるためのエネルギー変換なのですから、グリーン水素がベストです。
果たして日本では、再エネ由来の国産グリーン水素の可能性がどの程度あるのでしょうか?

そこで福島県郡山市にある国立研究開発法人産業技術総合研究所 福島再生可能エネルギー研究所(FREA)を訪問しました。わかったことは、再エネから水素を作る水の電解装置を大型化していくことで価格を抑え、天気次第で変動する再エネから効率よく水素製造ができうること。日本国産エネルギーの未来の可能性を感じて心が弾みました!
ぜひ日本のグリーン水素の可能性をご一緒に感じてください!

2014年4月に福島県郡山市に開所した FREA。再生可能エネルギーに関する新技術を生み出し発信する拠点を目指しているとのこと。

この記事をシェアする

専門ディレクター(環境・エネルギー)
小西 雅子

博士(公共政策学・法政大)。米ハーバード大修士課程修了。気象予報士。昭和女子大学特命教授兼務。
中部日本放送アナウンサーなどを経て、2005年に国際NGOのWWFジャパンへ。専門は国連における気候変動国際交渉及び環境・エネルギー政策。2002年国際気象フェスティバル「気象キャスターグランプリ」受賞。東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会持続可能性委員会委員、環境省中央環境審議会委員なども務めている。著書「地球温暖化は解決できるのか~パリ協定から未来へ!~」(岩波ジュニア新書2016)など多数。

世界197か国が温暖化対策を実施する!と決意して2015年に国連で合意された「パリ協定」の成立には感動しました!今や温暖化対策の担い手は各国政府だけではなく、企業や自治体・投資家・それに市民です。「変わる世の中」を応援することが好きな小西です♪

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

PAGE TOP