谷津田って何だろう?霞ヶ浦をめぐる水と生きもの
2019/08/19
先日、霞ヶ浦で開催された株式会社カスミ主催のネイチャーツアーのお手伝いをしてきました。同社は、WWFジャパンの法人会員で社名の由来でもある霞ヶ浦での環境教育に力を入れています。
琵琶湖に次いで日本で二番目に大きな湖、霞ヶ浦は、茨城県の南東部に位置します。霞ヶ浦の周りの台地には、細かい谷がたくさん入り組んでいます。この小さな谷を“谷津(やつ)”と呼びます。この谷津では、周囲の台地に降った雨が沁み込んで、湧水として地表に出て来ます。こうしたことから水が豊かで、1000年以上前から稲作が行われていたと考えられています。
そして、谷津にある田んぼが“谷津田(やつだ)”です。今回のネイチャーツアーでは、参加者親子が谷津田での生きもの観察と谷津で生まれて霞ヶ浦に注ぐ水の水質調査を行いました。
当日は、たいそうな好天で、大汗をかきながらの活動になりました。参加した子どもたちは暑さに負けず元気に網を振るい、田んぼで多くの生きものを見つけました。都心では出会うことが難しいオニヤンマのヤゴ、外来種に押されて数が減っているマシジミやメダカ、湖から登って来たトウヨシノボリ、ヒメゲンゴロウ、ミズニラなどなど。
谷津田から霞ヶ浦までめぐる水が生きものの命を支えていることと、田んぼがお米を作るだけの場所ではないことを肌で感じ、学ぶ良い機会になりました。
(C&M室 若尾)。