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谷津田って何だろう?霞ヶ浦をめぐる水と生きもの


先日、霞ヶ浦で開催された株式会社カスミ主催のネイチャーツアーのお手伝いをしてきました。同社は、WWFジャパンの法人会員で社名の由来でもある霞ヶ浦での環境教育に力を入れています。

霞ヶ浦。遠くに筑波山を望む。
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霞ヶ浦。遠くに筑波山を望む。

琵琶湖に次いで日本で二番目に大きな湖、霞ヶ浦は、茨城県の南東部に位置します。霞ヶ浦の周りの台地には、細かい谷がたくさん入り組んでいます。この小さな谷を“谷津(やつ)”と呼びます。この谷津では、周囲の台地に降った雨が沁み込んで、湧水として地表に出て来ます。こうしたことから水が豊かで、1000年以上前から稲作が行われていたと考えられています。

そして、谷津にある田んぼが“谷津田(やつだ)”です。今回のネイチャーツアーでは、参加者親子が谷津田での生きもの観察と谷津で生まれて霞ヶ浦に注ぐ水の水質調査を行いました。

パックテストを使って、4か所で採取した水の水質調査もしました。
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パックテストを使って、4か所で採取した水の水質調査もしました。

当日は、たいそうな好天で、大汗をかきながらの活動になりました。参加した子どもたちは暑さに負けず元気に網を振るい、田んぼで多くの生きものを見つけました。都心では出会うことが難しいオニヤンマのヤゴ、外来種に押されて数が減っているマシジミやメダカ、湖から登って来たトウヨシノボリ、ヒメゲンゴロウ、ミズニラなどなど。

無農薬・無肥料で稲がすくすくと育つ水田や水路には、いろいろな生き物が隠れています。
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無農薬・無肥料で稲がすくすくと育つ水田や水路には、いろいろな生き物が隠れています。

見つけた生きものはグループに分類して観察しました。
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見つけた生きものはグループに分類して観察しました。

谷津田から霞ヶ浦までめぐる水が生きものの命を支えていることと、田んぼがお米を作るだけの場所ではないことを肌で感じ、学ぶ良い機会になりました。

(C&M室 若尾)。

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自然保護室(野生生物)、TRAFFIC
若尾 慶子

修士(筑波大学大学院・環境科学)
一級小型船舶操縦免許、知的財産管理技能士2級、高圧ガス販売主任者、登録販売者。
医療機器商社、海外青年協力隊を経て2014年入局。
TRAFFICでペット取引される両生類・爬虫類の調査や政策提言を実施。淡水プロジェクトのコミュニケーション、助成金担当を行い、2021年より野生生物グループ及びTRAFFICでペットプロジェクトを担当。
「南西諸島固有の両生類・爬虫類のペット取引(TRAFFIC、2018)」「SDGsと環境教育(学文社、2017)」

子供の頃から生き物に興味があり、大人になってからは動物園でドーセントのボランティアをしていました。生き物に関わる仕事を本業にしたいと医療機器業界からWWFへ転身!ヒトと自然が調和できる世界を本気で目指す賛同者を増やしたいと願う酒&猫好きです。今、もっとも気がかりな動物はオガサワラカワラヒワ。

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