© Simon de TREY-WHITE / WWF-UK

日本、ネパール、インドネシアの大災害に寄せて


皆さまこんにちは。
いつも環境保全活動へのご支援をありがとうございます。WWFジャパン事務局長の東梅です。

この1カ月、日本では大雨によるレベル5の特別警報が3回も発せられました。
被災された皆さまに、心よりお見舞いを申し上げます。

この災害の背景には、過去に例のないほどの極端な気象が生じた日本近海の海水温の上昇があります。そして、それを引き起こしているのは気候変動、つまり地球温暖化だと指摘されています。

こうした災害は今、海外でも深刻な規模で発生しています。

連日報道されているネパールの土石流大災害も、その一つです。
気候変動がその災害規模を拡大している可能性が考えられるためです。

また、日本ではあまりニュースになっていませんが、8月20日以降、インドネシアでも大規模森林火災が多発しています。インドネシアの干ばつに伴うもので、これも太平洋東部で海水温が上昇するエルニーニョ現象が関係しています。

かつて、豪雨や水害、干ばつは、くい止めるのが不可能とされてきた自然災害でした。
しかし、今起きている気候変動は違います。それは、日本で暮らす私たちも含め人間自身が引き起こしている「人災」だからです。

私たちWWFジャパンでは、ネパールとインドネシアの被災地に向け、WWFネパールとWWFインドネシアと連携し、速やかな緊急支援を行なうことを決定しました。

これは、まず現場で必要とされる緊急の災害対応の支援を目的としたものです。

そして同時に、中長期的に人々の暮らしと自然の復興を支援すること、被災した自然保護区の復旧や森林の回復を含めた、中期的な取り組みにも日本からの支援を役立てていく予定です。

© Simon de TREY-WHITE / WWF-UK

今回の災害の発生地点に近いネパールのランタン国立公園。保護区の周囲に位置する緩衝地帯で、WWFネパールが地域住民の持続可能な暮らしをサポートしてきた活動フィールドでもあります。

今の時点では、現地もなかなかすぐに自然環境への影響や野生生物の被害の調査と回復の取り組みにまで、手を回せない状況にあります。しかし、これからに向けて、私たちにできることは、確実にあります。

国際協力を通じた被災地への緊急支援を行ないつつ、今回の一連の自然災害の原因であり、何より日本でも身近な問題、脅威となった気候変動問題への対応を、今こそ全力で進めていかねばなりません。

国内外の被災されたすべての方々のご無事と、一日も早い復興を切に願いながら、私たちもそのための取り組みを行なっていきます。

未来に向けた危機感を共にしていただきながら、皆さまとぜひ、ご一緒に歩んでいきたいと思います。

© Shinichi Kawae / WWF Japan

ネパールのチトワン国立公園のインドサイ。数十年にわたる保護活動により、トラやインドサイの回復が実現した、ヒマラヤ屈指の自然保護区です。WWFネパールも、長年ここでの取り組みに従事、貢献してきました。今回の水害では、下流域に位置するこの国立公園も被災。これまでの活動の成果と、今後の取り組みの継続が危ぶまれています。

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事務局長
東梅 貞義

国際基督教大学教養学部理学科卒業(生物専攻)。英国エジンバラ大学修士号(Master of Science)取得(自然資源管理専攻)
1992年WWFジャパンに入局以降、日本全国各地の重要湿地の保全活動に携わる。
2019年からはシニアダイレクターとして、WWFジャパンが手掛ける地球環境保全活動全般を統括。
2020年7月 WWFジャパン事務局長就任
座右の銘は、Together possible 「一緒なら達成できる」

自然保護に取り組み30年近く。これまでのフィールドは、日本では南は石垣島のサンゴ礁から、北海道の風蓮湖まで、世界ではペンギンの生きる南米の海から、渡り鳥の楽園の黄海、そしてミャンマー・タイの東南アジア最大級の手つかずの森まで。野生生物と人の暮らしが交差する現場で、現地の人々や研究者、グローバル企業、国際機関の方々とご一緒に、自然保護と持続可能な未来を目指して日々取り組んでいます。

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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