“南西固有の爬虫類”密猟事件再び!!
2026/05/14
またもや、衝撃的なニュースが飛び込んできました。
国の天然記念物である「リュウキュウヤマガメ」と沖縄県の天然記念物である「クロイワトカゲモドキ」を違法に捕獲・販売していたとして、ペット目的の生体販売を行なう事業者が逮捕されました。容疑者の1人は入手した個体を外国人に販売した、と報道されています。

リュウキュウヤマガメは南西諸島にのみ生息する、頭頸部の赤い色の模様が特徴のカメ。中国などで人気が高いともいわれ、2025年には大量密猟・密輸未遂事件が発覚した。
両種はそれぞれ、国と県の天然記念物に指定されているだけではなく、「種の保存法」の国内希少野生動植物種に指定されている生きものであり、原則としてその捕獲や取引、販売目的での展示や広告が禁止されています。
また、環境省がまとめている、絶滅のおそれのある日本の野生生物の「レッドリスト」も、両種を絶滅危機種に選定。
生息環境の破壊などに加え、こうしたペット需要による捕獲が、両種にとってさらなる脅威となっています。

クロイワトカゲモドキ。今回の事件では、2025年の10月・11月にかけて両種の違法な捕獲が行われていたことが判明した。2024年、沖縄島北部のクロイワトカゲモドキは、分類学的に別の種であると明らかになり、ヤンバルトカゲモドキ(Goniurosaurus nebulozonatus)という新種として分割されることになりました。
さらに今回特筆すべきは、動物の管理方法や飼養施設の基準を満たし、「命ある動物を扱うプロ」として自治体に第一種動物取扱業の届出をしている事業者が、違法取引の罪で逮捕されている点です。
残念ながら、これまでに何度も事業者が関わる野生動物の違法取引事件が発覚しています。事業者が法令順守という、最低限の義務を全うする必要があることは、いうまでもありません。
さらに、今回の事件では沖縄からペットショップのある茨城県までのへの運搬に宅配サービスが用いられていたことから、輸送や配送等、間接的にペット取引に関わる事業者も、運搬物が違法なものでないか確認するなど、さらなる取り組み強化が求められます。
消費者自身が「珍しい生き物が飼いたい」という気持ちを抱いた時には一度立ち止まって調べ、考えることはもちろんですが、ペットショップや即売会などで生体を購入する際には、その動物がどこで捕獲/繁殖されたのか、法令で取引が禁止されている種ではないか、などを確認することも、違法取引を減らす一助となります。
私たちも、こうした野生動物の絶滅のおそれを高めるに込む犯罪がなくなるように、取引調査や事業者との対話、政策提言を通じた取り組みを進めていきたいと思います。



