日本のレッドリストが更新 危機と保全の現状が明らかに
2026/03/17
本日、環境省が日本の野生生物の「レッドリスト」を更新しました。
更新されたのは、鳥類、爬虫類、両生類のリストで、前回(2020年)と比較すると、掲載されている絶滅危惧種の種数は、鳥類が170種で10種増加、両生・爬虫類は138種で12種の増加となっています(亜種を含む)。
今回のリストの更新で、まず目を引いたのは、危機レベルが下がった動物たち。
タンチョウやアマミヤマシギ、クマゲラ、ミゾゴイといった、長年絶滅のおそれが指摘されてきた鳥類が、NT(準絶滅危惧)に移され、絶滅危惧のリストからは外れる結果になりました。
これは、多くの人々が成し遂げてきた保護活動の成果であり、私たちがその取り組み次第で、絶滅危惧種を確かに回復できることの証といえます。

危機レベルが下がったアマミヤマシギとミゾゴイ。この他にも、シマフクロウ、トキ、コウノトリ、ハハジマメグロなどの希少な鳥類も、日本のレッドリスト内では、危機レベルのランクがそれぞれ下げられました。ただし、こうした野生動物は、国際的にはまだ絶滅危機種として位置付けられています。
しかし一方で、ショッキングな現状も明らかになりました。
ハマシギ、バン、コサギ、キンクロハジロ、カシラダカといった、ひと昔前は絶滅と縁がないと考えられていた、身近で一般的だった鳥類が、多数、絶滅危惧のリストに加わることになったのです。
また、両生・爬虫類でも、同じく身近な動物だったイシガメが、今回新たに絶滅危惧種に選定されました。

ハマシギは日本の沿岸では最も多く見られてきたシギの一種。他にも、ゴイサギ、ササゴイ、ウミネコ、ヤマセミ、ムナグロ、アマサギ、アマツバメといった鳥類が、今回の日本のレッドリストで絶滅危惧種に名を連ねることになりました。

日本ではよく知られたウミネコとコサギも絶滅危惧種に。この他にも、絶滅危惧ではないが、NTに新たにオナガ、スズガモ、キョウジョシギ、トウネン、ビンズイなどが加わりました。
こうした危機は、生きものたちが生息する多様な自然が、気候変動を含む大規模な環境の変化に曝され、損なわれ続けている現状を示すものです。
今回の環境省のレッドリストは、環境問題の深刻さと、保護活動の確かな成果の両面を示すものとなりました。
これ以上レッドリストの内容が悪くなることのないように、身近な自然の大切さに目をしっかり向けつつ、今年10月に開催される生物多様性条約会議のような大きな保全活動の機会も、成果に繋げていかねばと思います。




