© アンパルの自然を守る会 共同代表 島村賢正

初の海外開催!絵本「あんぱるぬゆんた」台湾へ


沖縄県石垣島のラムサール条約湿地・名蔵アンパルには、15種類のカニ達が協力して宴の支度をするという古謡が伝えられています。

この歌を題材にした絵本「あんぱるぬゆんた」を通じて、アンパル干潟や八重山の自然の豊かさを普及するイベントが、1月30日から台湾で開催されます(2月1日まで)。

会場では、絵本の展示・販売(台湾語の翻訳付き)、講演、音楽演奏、朗読が予定され、主催・後援団体、中国文化大学、台湾海洋生物博物館の皆さんと共にWWFも登壇し、名蔵アンパルの生物多様性とそれを保全することの重要性について発表します。

台湾での開催概要については下記をご参照ください:
https://www.okitw-kenjin.com/post/anparunuyunta2026
(在台湾沖縄県人会HP)

絵本「あんぱるぬゆんた」は、開発の危機にさらされている名蔵アンパルの価値が次世代へ継承されることを願って、我がーやいまの自然環境を考える会の皆さんの手で、約半世紀の時を経て復刻出版され、2023年には沖縄タイムス出版賞(児童書部門)を受賞しました。

沖縄タイムス出版賞授賞式(2023年)の様子。写真左から3人目は、我が―やいまの自然環境を考える会・会長(当時)故・宮城信博氏
© 我が―やいまの自然環境を考える会

沖縄タイムス出版賞授賞式(2023年)の様子。写真左から3人目は、我が―やいまの自然環境を考える会・会長(当時)故・宮城信博氏

その後、2024年7月の沖縄県那覇市での開催をスタートに、沖縄県石垣市、栃木県佐野市、熊本市、埼玉県深谷市、東京都町田市などで絵本原画展が開催され、各地で普及が進められてきました。今回は、海外で初の開催となります。

石垣島を含む八重山諸島は、古くから台湾との交流がさかんで、生物相や景観、また文化伝統でも、共通するものが多く見られます。
沖縄県への国別入域客数のうち、台湾は46.8%で国別トップ(2024年度沖縄県の統計)。

このように歴史的・文化的・経済的なつながりの深い台湾での開催は、将来にわたって八重山の自然をまもっていくためにも、非常に意義あるものです。

会場では、石垣島などを観光で訪れる来場者の声を直接お聞きし、その結果を今後の活動に活かしていきたいと考えています。

沖縄県石垣島にある名蔵アンパル。甲殻類をはじめとする生物相の多様性の価値が国際的に認められ、2005年11月にラムサール条約湿地に登録された。
© WWF-Japan

沖縄県石垣島にある名蔵アンパル。甲殻類をはじめとする生物相の多様性の価値が国際的に認められ、2005年11月にラムサール条約湿地に登録された。

台湾開催の主催者である我がーやいまの自然環境を考える会では、絵本「あんぱるぬゆんた」を通じた普及活動を今後も継続していくために、クラウドファンディングを実施中です:
https://camp-fire.jp/projects/916996/view

アンパル干潟にすむカニ達をモチーフにした沖縄紅型の伝統工芸品やガイドツアー・関連コンサートなど魅力的な返礼品も盛りだくさんですので、ぜひご覧ください。

(野生生物グループ 小田倫子)

この記事をシェアする

自然保護室(野生生物)
小田 倫子

弁護士として10年間稼働後、家族の転勤に伴い沖縄県名護市に居住したことを契機に、自然保護の仕事を志し大学で保全生態学を専攻、2013年WWF入局。法人パートナーシップ担当として生物多様性保全・気候危機対策に関する企業との協働プロジェクトの提案・実施業務を担当後、野生生物グループに異動、今は国内希少種を保全するフィールドプロジェクトを担当。
学士(法学・農学 東京大学)
法学修士(カリフォルニア大学バークレー校)

国内希少種の宝庫である南西諸島で主に活動しています。フィールドで生き物に出会い、その美しさ・不思議さを仲間と分かち合える瞬間が至福の時。趣味は里山散策と水生生物の観察。

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

PAGE TOP