© Richard Barrett / WWF-UK

【動画あり】COP24現地発信!12月13日 閣僚級会合


ポーランドのカトヴィツェで開催されている国連の気候変動に関する会議COP24は終盤を迎え、12日から閣僚級会合が行なわれています。
この会議の最大の課題は、すべての国が参加する地球温暖化の国際枠組み「パリ協定」を2020年から始動させるためのルールブック(実施指針)を策定することです。

その議論の土台となる合意文書の草案には、先進国と途上国の意見の対立が反映されたままです。そのため、争点となっている議題ごとに、2人の大臣が調整役に任命され、各国の意見を集約して妥協点を見出すべく、粘り強い交渉が続けられています。

13日夕方に開催された中間報告会合では、ほとんどの議題をめぐって今なお紛糾していることが報告されました。そのためクリティカ議長は、各国政府が対立を乗り超えて着地点を見出すために最大限の努力をするよう、強く求めました。

一方、COP24のもうひとつの成果となるべき、2020年までの各国の削減目標の引き上げをめぐっては、12日の夜にさまざまな動きがありました。
EU加盟国・小島嶼国家連合・後発開発途上国から成る「高い野心連合」が、「2020年までに削減目標を引き上げる」と強い意思を表明し、他の国々や非国家アクターに対して同様の引き上げを求める声明を発表したのです。

3年前のCOP21でパリ協定を成立させる推進力となったこの「高い野心連合」が、会議の最終局面でふたたび動き出したことで、停滞している交渉にはずみがつくことが期待されます。

©WWFJapan

「高い野心連合」に続き、企業・投資機関・自治体など非国家アクターの国際ネットワーク8団体、さらに太平洋島嶼国連合、小島嶼国連合と後発開発途上国連合も、それぞれ共同声明を発表し、各国政府に実効性のある合意を求めました。

「3人の孫たちにも、他の誰にも、私たちの失敗のために苦しめたくない。もし深刻な気候変動が私たちから彼らへの遺産になるなら、彼らは私たちを許さないだろう」
国連のグテーレス事務総長のこの言葉は、COP24が世界のゆくえを決める転換点であることを告げています。その決断する立場にある各国の閣僚には、歴史の審判に堪えられる決断が求められています。(自然保護室 小西)

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WWFジャパン  専門ディレクター(環境・エネルギー)
小西 雅子

博士(公共政策学・法政大)。米ハーバード大修士課程修了。気象予報士。昭和女子大学特命教授兼務。
中部日本放送アナウンサーなどを経て、2005年に国際NGOのWWFジャパンへ。専門は国連における気候変動国際交渉及び環境・エネルギー政策。2002年国際気象フェスティバル「気象キャスターグランプリ」受賞。東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会持続可能性委員会委員、環境省中央環境審議会委員なども務めている。著書「地球温暖化は解決できるのか~パリ協定から未来へ!~」(岩波ジュニア新書2016)など多数。

世界197か国が温暖化対策を実施する!と決意して2015年に国連で合意された「パリ協定」の成立には感動しました!今や温暖化対策の担い手は各国政府だけではなく、企業や自治体・投資家・それに市民です。「変わる世の中」を応援することが好きな小西です♪

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