アメリカ政府が、次期大統領ジョーバイデン氏の下で、 気候危機への共闘に復帰することを歓迎する  ~日本政府にはもはや脱炭素化で足踏みする理由はない~


地球の未来が中心的な争点の一つとなった選挙で、アメリカは方向転換を明らかにした。バイデン次期大統領は、アメリカの気候危機との戦いの流れを変える任務を負って就任する。もちろん進行中の新型コロナウイルス危機を管理し、将来のパンデミックを防ぐという仕事を引き継いでいる。これには、自然や野生生物との壊れた関係を修復することも含まれる。
科学は、人類が気候変動の危機と自然喪失のリスクにさらされ続けていることを明らかにしている。バイデン次期大統領は長い間これらの問題に取り組んでおり、上院議員としては、世界的な生物多様性保全に関する米国のリーダーシップを提唱し、副大統領時代には、パリ協定の交渉と温室効果ガス排出を制限する国内政策の確立を支援した。大統領候補としては、これまでの候補者の中で、最も積極的な気候と環境保全の計画を打ち出している。
バイデン氏が、大統領就任初日には、パリ協定に復帰する方針を明言したことをWWFジャパンは心から歓迎する。世界のCO2排出量の14.5%を占める世界第2位の排出国であるアメリカのパリ協定復帰は、世界の温暖化対策を前進させる大きな力となる。
さらにその選挙公約には、2050年に二酸化炭素(CO2)排出量を実質ゼロにし、100%クリーンなエネルギー社会を達成するとある。2050年に排出量をゼロにする目標とは、産業革命前と比べた地球の平均気温の上昇を、パリ協定の長期目標である2度よりさらに野心的な1.5度に抑えるために必要なレベルである。
すでに2050年ゼロを公表している欧州連合、2060年ゼロを発表した中国と並んで、アメリカが2050年ゼロを目指すことは、世界3大経済圏が脱炭素化経済に変換することを意味する。この10月にようやく2050年ゼロを公表した日本もなんとかこの潮流に乗ることができたと言えよう。
 もちろんバイデン次期大統領を待ち受ける、アメリカ国内の脱炭素化を目指す道のりは険しい。しかし日本にとってはもはや他国の動向をうかがって足踏みする理由はなくなった。2050年ゼロを達成する脱炭素経済の中で、コロナ禍からの経済復興は環境重視型のグリーン・リカバリーを明確に打ち出し、日本の産業界の競争力を取り戻すためにこそ、ただちにパリ協定の実施に向けた政策導入に取り組むべきである。まずはパリ協定に再提出する2030年の温室効果ガス削減目標の大幅な引き上げとそれを可能とするエネルギーミックスの改定が問われている。

参考

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