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パーム油調達とTNFDの現状を調査

この記事のポイント
WWFジャパンは、日本企業27社を対象に、パーム油調達における自然関連課題への対応状況を調査した報告書「ネイチャーポジティブに向けたパーム油調達におけるTNFD開示ベンチマーク調査」を公表しました。TNFD提言を参考に、情報開示だけでなくトレーサビリティやサプライヤー管理など実務面も評価し、日本企業の進展と課題を明らかにしています。
目次

パーム油調達におけるTNFD対応を評価

WWFジャパンは2026年9月、「ネイチャーポジティブに向けたパーム油調達におけるTNFD開示ベンチマーク調査」を公表しました。本調査は、パーム油の使用量や業種特性を踏まえて選定した日本企業27社を対象に、自然関連課題への対応状況を評価したものです。

PDF資料

ネイチャーポジティブに向けたパーム油調達におけるTNFD開示ベンチマーク調査
20260901_sustainable01.pdf A3版(PDF)
20260901_sustainable02.pdf A4版(PDF)

評価にあたっては、TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)の提言や関連ガイダンスを参考にしながら、パーム油調達に求められる具体的な実務対応を整理しました。開示内容だけでなく、トレーサビリティの確保、サプライヤーエンゲージメント、NDPE(森林破壊ゼロ、泥炭地開発ゼロ、搾取ゼロ)への対応なども対象としています。

調査結果(評価は☆~★★★★、★の数が多いほどクライテリアへの適合度が高いことを示す)
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調査結果(評価は☆~★★★★、★の数が多いほどクライテリアへの適合度が高いことを示す)

開示は進展、実務対応には課題

調査の結果、日本企業ではTNFDに沿った自然関連情報開示が一定程度進展していることが確認されました。一方で、その内容を支える実務対応は十分とは言えず、開示と現場の取組の間にギャップが存在することも明らかになりました。

特に大きな課題として挙げられたのが、バリューチェーン上流におけるトレーサビリティの不足です。パーム油の調達先を農園レベルまで把握できている企業は限られており、その結果、森林破壊や泥炭地開発などのリスクを十分に把握できない状況が見られました。

また、多くの企業でサプライヤーへの働きかけは初期段階にとどまっており、森林破壊ゼロやNDPEの達成に向けた情報収集や管理体制の強化が求められることも分かりました。

小規模農家の農園において、果房を搬出するようす
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小規模農家の農園において、果房を搬出するようす

ネイチャーポジティブ実現に向けて

報告書では、企業による自然関連情報開示だけでなく、その裏付けとなる実際の取組の重要性を指摘しています。森林破壊ゼロやNDPEを実現するためには、調達方針の策定だけでなく、トレーサビリティの向上、サプライヤーとの連携、進捗管理などを着実に進める必要があります。

また、企業には森林破壊の回避だけでなく、自然の回復・再生に向けた移行計画の策定も期待されています。WWFジャパンは、本調査が企業や金融機関による対話や取組改善の基盤となるよう、今後も働きかけを継続していきます。

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