アユモドキの町、私たちの町を守る!京都スタジアム建設への抗議の声


草刈です。
先日、京都府の亀岡市で、府と市が推進している「京都スタジアム(仮称)」建設計画の問題を考えるシンポジウムが開催され、参加してきました。

主催したのは、地元の市民の方々が結成した「亀岡みらい会議」の皆さんです。

これまでスタジアムの建設について、収入見込みの甘さや、市税負担の増加、水害への対応、水源の汚染、渋滞の深刻化など、住民の視点から見た課題を指摘し、計画の抜本的な見直しを訴えてこられました。

アユモドキ。流れの緩やかな川底などに生息する淡水魚。雨季になると水田や農業水路に移動し、冠水したヨシやアシ、稲などの 植物の根本で産卵する。

そうした課題の中には、希少な淡水魚アユモドキを含む、地域の自然への影響も含まれています。

アユモドキは、世界中でほぼこの亀岡市にしか生息していない日本の固有種ですが、遊水地を大規模に開発する現在の建設計画が進められると、絶滅するおそれがあります。

市民団体や学会、研究者の方々も、繰り返しその生息域の保全を求めてきましたが、残念ながら推進ありきの計画は、十分に見直される事なく、現在に至っています。

アユモドキの生息地

こうした「市民不在」で進められている行政の問題に対し、強く抗議の意を示す機会となった今回のシンポジウム

シンポジストの一人として参加させていただいた私からも、希少種を保護するには、生息環境全体の保全を行なうことが世界の主流になっていること。そして行政はそのための説明責任を果たし、市民の意見をしっかり検討する必要があることを、お話ししました。

会場は関心を持つ市民の方で満席。地元のメディアも注目し、新聞紙面でも紹介される、大きなイベントになりました。

シンポジウムの様子。100名を超える参加者で席が埋まりました(2015年10月4日)

この京都スタジアムの建設計画と、アユモドキの保全。

これから、まだまだ動きがありそうです。引き続きぜひ、ご注目をいただければと思います。

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自然保護室 国内グループ所属
草刈 秀紀

日本の自然保護にかかわる法制度の改善をめざす取り組みを行なっています。

子どもの頃から動物が好きで、農業者でもないのに農業高校の畜産科に行き、上京して大学時代に多くの自然団体の会員になりました。野生のエルザのゲームワーデンにあこがれ、32年前に職員になりました。最近は、永田町を徘徊しています。

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