「低炭素化」から「脱炭素化」へ、日本を動かした伝説の番組NHK「脱炭素革命の衝撃」
2019/03/25
2017年12月に初回放送されたNHKスペシャル「激変する世界ビジネス~“脱炭素革命”の衝撃」は、私にとって非常に新鮮な衝撃を受けた番組でした。
その番組では、日本の大手企業の担当者らが、国連の気候変動枠組み条約の会議であるCOP23に参加し、「日本はなぜ石炭を推進するのか」といった批判を国連や他政府の関係者らから受けて、驚愕する姿がありのままに映し出されていました。
長年COPに参加している私ですが、痛感するのは、COPの場で世界が深く共有する気候変動(地球温暖化)に対する危機感や、パリ協定成立時の高揚感などが、日本にほとんど伝わらない点です。
ことに日本に対しては近年、石炭推進の姿勢に強い批判が寄せられていましたが、それも当然日本国内には伝わらない…
さらに、世界の投資家や先進的なグローバル企業が、パリ協定を次世代の巨大なビジネスチャンスととらえ、積極的なアピール合戦を繰り広げていること。これも日本には今一つ伝わっていません。
それが、NHKの「脱炭素革命」では、見事に映し出されていたのです。
COP23で日本企業の担当者らが「石炭推進の姿勢」を追求されて驚愕する姿。
このままでは再エネ100%を目指す企業のサプライチェーンからはずされてしまうという危機感。
ビジネスマンの口からほとばしるその言葉には、深い信ぴょう性がありました。
この番組がよくぞNHKの本放送で放映されたと私は膝を打ちました。
いつかこの番組のプロデューサーに話を聞きたい!今回その願いが叶い、プロデューサーの堅達京子さんにお話を聞くことができました。
どのようにビジネスを主役にした温暖化番組を思いつかれたのか。そしてどのように放映までこぎつけられたのか。
インタビューさせていただきました。ぜひご覧ください!
(気候変動・エネルギー担当 小西雅子)