北太平洋漁業委員会年次会合2024へのWWFの声明

この記事のポイント
サンマ、サバ、イカ類などの漁業資源の管理について話し合う国際会議、北太平洋漁業委員会(NPFC)年次会合が2024年4月15日に大阪で開催されます。WWFは、不漁が続いているサンマや、いまだ資源状況が不明で管理が不十分であるイカ類の資源管理強化に加え、IUU(違法、無規制、無報告)漁業対策の強化を求める要望(ポジションペーパー)をNPFC事務局に提出しました。WWFジャパンスタッフもオブザーバーとしてこの会議に参加し、加盟各国および関係企業・団体へ管理強化のための働きかけを行います。
目次

北太平洋漁業委員会(NPFC)におけるサンマ等の資源管理強化などを求めるポジションペーパー

世界自然保護基金(WWF)は、北太平洋漁業委員会(NPFC)の第8回年次会合にオブザーバーとして出席し、NPFCが北太平洋(NPO)漁業の適切な管理において果たす決定的に重要な役割について言及する機会をいただいたことに、改めて感謝申し上げます。

WWFは、NPFCにおける持続可能な漁業を実現するため、特に以下の管理措置の改善を求めます。

漁獲戦略の導入(Harvest Strategies)

NPFCは、管理下のすべての魚種について、目標/限界管理基準値(TRP/LRP)、漁獲制御ルール(HCR)、Management Strategy Evaluation(MSE)を含む漁獲戦略(HS)を導入すべきです。

特に、近年、漁獲量が激減しているサンマについては、資源を持続可能なレベルで維持することができる漁獲戦略とHCRは、サンマ資源だけでなく、それに関係する産業や雇用をしっかりと守ることにもつながります。

また、イカ類についても、IUU漁業などの活動により、北太平洋の漁獲量が著しく減少しているにもかかわらず、NPFCではアカイカ、スルメイカともにいまだ総漁獲可能量(TAC)すら導入されていません。これ以上資源を低下させないためにも、しっかりとした漁業管理が必要となります。

WWFの要望:

  • サンマにおいては2024年の第8回コミッションにて、サンマスモールワーキンググループの試算結果を参考に、HCR導入を行うこと
  • イカ類など資源減少が著しい種については、いち早く資源評価を完了させたうえで、予防的原則にしたがいまずはTACを導入すること。MSEに基づいたHCR導入検討を開始し、漁獲戦略導入までのロードマップを作成すること

IUU漁業対策の強化

IUU漁業は、乱獲を招くだけでなく奴隷労働の温床ともいわれており、SDGsやG7、G20など国際的にも大きな課題となっています。近年、多くの地域漁業管理機関(RFMO)において、IUU漁業対策が強化されています。また、EUでは全魚種、米国では13魚種に対し輸入する際の漁獲証明書が義務付けられており、日本においてもNPFC管理魚種のサンマ、サバ、イカ、イワシに同様の措置がとられています。NPFCにおいても、他のRFMOや国に遅れることなく、IUU漁業対策の強化が必要です。

WWFの要望:

  • すべての対象魚種に漁獲証明制度(CDS)を導入すること。なお、CDSに記載する主要データ要素(KDEs)は、他RFMOなどと調和させること
  • すべての漁船において、人的オブザーバーの乗船または電子モニタリング(EM)導入を行うこと。電子モニタリングについては、すでに導入が進んでいるICCATやIOTCの基準に調和した形で、早急にEM基準を策定すること

添付資料:WWFジャパン NPFC2024 Position Statement

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