がま焼き、かば焼き、いかだ焼き


もうすぐ、土用の丑の日。
「うなぎご予約承り中」といったノボリが町中にはためいています。

今でこそ、うなぎと言えば「白焼き」か「かば焼き」ですが、江戸文化研究家の故・杉浦日向子さんによると、江戸時代の中期になるまで、うなぎは丸のまま、ぽんぽんと3つくらいに切って串に刺し、あぶって粗塩をふって供されていたんだそうです。

その姿が、水生植物のガマの穂に似ていることから、「がま焼き」→「かば焼き」になったというわけです。

シラスウナギ。(C)トラフィックイーストアジアジャパン

この「がま焼き」、身が固くて油もきつく、肉体労働系のおニイさんたちが、力仕事の前に「薬食い」と称して食べた精力剤のようなものだったとか。

ですが、うなぎを開いて、蒸してタレにつけて焼くという料理法があみだされると、またたくまに人気になりました。

その名も名物「いかだ焼き」!

ところが、なぜかこの名は定着せず、「かば焼き」と呼ばれ続けることになったんだそうです。

土用の丑の日に食べるものとしても、今やうなぎが一人勝ちですが、かつては、「土用の丑の日に「う」の付くものを食べると夏負けしない」ともいわれました。

疲労回復や防腐効果のある梅干しでも、体を冷やしてくれる瓜でも良いわけです。

日頃から「精力のあるもの」をたっぷり食べている現代人にとっては、むしろこちらのほうが、理にかなっているかもしれませんね。(広報室・佐久間)。

店頭に並ぶウナギのかば焼き。(C)トラフィックイーストアジアジャパン

C&M室
佐久間 浩子

WWFではずっと「伝える」ことに携わってきました。今は会報を担当しています。

なにごとも決めつけてはいけない。知ったつもりになるな。複雑なものを、複雑なまま受け止める覚悟を持て。想像力を磨き、ヒトの尺度を超える努力をせよーー動物や植物に教えられたことを胸に、人と自然の問題に向き合い続けたいと思います。

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