© John E. Newby / WWF

フェネック等のエキゾチックアニマルを扱ったアニマルカフェに関する懸念


公開:2021/5/12
更新:2021/5/28


誰でも、簡単に、インターネット上で支援ができることから、身近な存在になっているクラウドファンディング。

資金調達の手段として、ネット上でクラウドファンディングの手法を利用する動きが最近増えており、アニマルカフェについても、今後同様のことが想定されます。

フェネックやスナネコは、海外を原産とする野生動物。
テレビやSNSでも、その愛くるしい姿が取り上げられることが多くなりました。
一方で、こうした野生動物の利用には、たくさんの問題があることは、あまり知られていません。

日本は多くの野生動物をペットとして利用していますが、こうしたペット利用が、利用される動物種の絶滅や、動物由来感染症の感染リスクを高めたり、遺棄された動物が日本の生態系に悪影響を及ぼしたりしているのです。

©Mikaail Kavanagh / WWF

ペット利用によって絶滅の危機が高まり、国際取引が禁止されたスローロリス。サル目は公衆衛生に関する日本の法律でも輸入が禁止されている。

また、展示やふれあいサービスを提供するアニマルカフェは、野生動物があたかもペットとして飼育できる、と誤解させるきっかけを与え、こうした問題を助長する可能性もあります。

密輸が続き、2019年に国際取引が禁止されたコツメカワウソも、その規制強化の背景にはカワウソカフェの存在が影響していると考えられています。

©Gerald S. Cubitt WWF

さらに、今回のケースのようにアニマルカフェの設立を支援するクラウドファンディング企業についても、提供するサービスが、生きものの不適切な利用や野生動物に関する誤った認識を下支えしている懸念も持たれます。

こうしたことから、WWFでは、アニマルカフェ事業者、クラウドファンディング企業に対して、改善を求めるための声明を発表しました。

今後は個別の事業者に対しても、対話を通じ、業務の見直しを求める働きかけをおこなってゆきます。

追記【2021年5月28日 記事タイトル及び記述を一部修正いたしました】
本ブログについて、個別の事業者を特定しているとアニマルカフェ事業予定者の方からご指摘を受けました。
本ブログおよび声明は、野生生物の絶滅危機を含む複数の観点から、エキゾチックアニマルをアニマルカフェ等施設で利用することの問題点について指摘し、その利用の是非や関連企業の社会的責任を問うことを主旨としており、個別の事業を対象にするものではありません。
しかしながら、記事の記載方法があたかも特定事業者を名指しするかのような誤解を招く、とのご懸念を受け、記事タイトル及び記述の一部の表現を変更しました。
WWFでは、声明に対する立場に変わりはありません。今後も当該事業予定者との対話を含む全ての事業者に向けた改善の呼びかけを行っていきます。引き続き、WWFが取り組む野生生物保全の主旨と活動にご理解とご賛同をいただければ幸いです。

この記事をシェアする

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

PAGE TOP