世界は「パリ協定」の早期発効を前提に動き始めた


ドイツ・ボンより温暖化担当の小西です。
こちらで開催されていた、気候変動に関する国連の会合が閉幕しました。

今回の会合では、いよいよ「パリ協定」の実施に向けたルール作りが軌道に乗りました!

世界200カ国余りが、「21世紀後半に温室効果ガスの排出量を実質ゼロ」にすることを目指し、参加と協力を約束した「パリ協定」ですが、その成否は、詳細なルールのあり方で左右されます。

たとえば、各国が温室効果ガスの削減目標を達成しつつあるのかどうかを、国際的にチェックすることが重要ですが、ルール次第ではいくらでも骨抜きになりえるからです。

パリ協定は、削減目標や適応、資金や技術援助、透明性(国際報告とチェック)などについての包括的協定なので、それぞれの項目ごとにルールブックが必要なのです。

会合一週目は、どの項目からルールを作るかで停滞がちでしたが、2週目にはようやく項目ごとにグループができて、議論が進み始めました。

そしてなんとか、最後には、9月までに各国が項目ごとの提案を出し、年末に開催されるマラケシュでの国連会合(COP22)で議論を進める手筈が整いました。

そのほか、非常に注目されたのが、世界はパリ協定の早期発効を前提としている!という認識です。

2016年の秋には、世界排出量1位の中国と2位のアメリカが批准(受諾)するという見込みのもと、2017年の発効の可能性が現実味を帯びてきているのです。

ただし、それまでにパリ協定の実施に必要なルールが出来ていない可能性が高いので、それをどうする?という冗談のような議論が真剣になされました。

くわしくは、報告をご覧いただければと思いますが、こんな手続きが熱く議論されるくらい、早期の発効が視野に入っているということです。

日本も国内手続きを速やかに進め、早期に批准して、パリ協定発効の際には、胸を張って、正式な締約国となっていてほしいと心から思いました!

ペースは遅いのですが、とにもかくにもパリ協定の実施に向け、ルール作りが動き出しました!

現地報告

関連情報


イベント情報

このボン会議の報告会が6月8日(水)、東京・新宿にて、CAN-Japanの主催で行なわれます。 ぜひご参加ください!

自然保護室所属 気候変動・エネルギーグループ所属
小西 雅子

国連交渉や国内政策提言に従事。近年は気象予報士として予測できる電源である再生可能エネルギーの拡大に強い関心。

世界197か国が温暖化対策を実施する!と決意して2015年に国連で合意された「パリ協定」の成立には感動しました!今や温暖化対策の担い手は各国政府だけではなく、企業や自治体・投資家・それに市民です。「変わる世の中」を応援することが好きな小西です♪

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