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日本の脱炭素化を目指しCOP25で非国家アクターがアピール


スペインのマドリードで開かれている国連の温暖化防止会議COP25は、2週目の閣僚級会合に入りました。
そんな中、会議場周辺の、各国政府などのパビリオンが立ち並ぶエリアでは、自治体、企業、投資機関、NGOのような「非国家アクター」が積極的な活動を展開。

パリ協定の長期目標は「気温上昇を2度に抑える」ことですが、さらに努力目標である「1.5度に抑える」ことをめざして、往々にして足りない各国の国別の温室効果ガス削減目標の引き上げに貢献しようとしています。
その一つで、WWFジャパンも事務局を務めるJCI(気候変動イニシアティブ)が10日、「気候危機に挑む日本と世界の大都市-2050年カーボンニュートラルをめざして」と題するイベントを主催しました。

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開会にあたり、JCI代表でWWFジャパン会長でもある末吉竹二郎が登壇。「昨年7月に105団体でスタートしたJCIの加盟団体は436団体にまで増加し、日本の脱炭素化を主導している。日本は大きく変わろうとしている」と、勢いを増す日本の非国家アクターの現状を紹介しました。

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次いで、2050年までに排出ゼロを宣言した東京都、横浜市、京都市の職員が、宣言を実現するための具体的で実効性のある取り組みを発表。
「脱炭素都市は都民の生命と安全を守るだけでなく、企業や投資家を魅了する。それが東京都の望む未来の都市の姿だ」と語る東京都の千葉稔子さんの言葉には、自治体が脱炭素社会を構築する意義が集約されていました。

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環境省によれば、2050年までに排出ゼロを宣言した自治体の数は28(10都府県11市4町3村)。その人口は日本全体の約35%にあたる約4,500万人に増加しています。
このうち15自治体がCOP25の会期中に宣言したことは、国際社会に明るいシグナルを送ることになりました。このほか、企業の宣言も相次いでいます。こうした動きがいっそう加速していくことはまちがいありません。

パリ協定の採択に大きな役割を果たした非国家アクターは、協定の目標達成のため、自ら動き始めています。その行動の集積がCOP25の望ましい合意につながるまで、私たちも最終日まで全力を尽くしたいと思います。(自然保護室・山岸)

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モデレーターを務めたWWFジャパンの山岸

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WWFジャパン 気候エネルギー・海洋水産室長
山岸 尚之

立命館大学国際関係学部に入学した1997年にCOP3(国連気候変動枠組条約第3回締約国会議)が京都で開催されたことがきっかけで気候変動問題をめぐる国際政治に関心を持つようになる。2001年3月に同大学を卒業後、9月より米ボストン大学大学院にて、国際関係論・環境政策の修士プログラムに入学。2003年5月に同修士号を取得。卒業後、WWFジャパンの気候変動担当オフィサーとして、政策提言・キャンペーン活動に携わるほか、国連気候変動会議に毎年参加し、国際的な提言活動を担当。2020年より気候エネルギー・海洋水産室長。

京都議定書が採択されたときに、当地で学生だったことがきっかけでこの分野に関心をもち、大学院を経てWWFに。以来、気候変動(地球温暖化)という地球規模の問題の中で、NGOがどんな役割を果たせるのか、試行錯誤を重ねています。WWFの国際チームの中でやる仕事は、大変ですがやりがいを感じています。

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