出世魚!のグローバル・スタンダードをつくります


自然保護室の前川です。
ブリといえば、出世魚で有名ですが、検索してみると地方によって、その出世コースも異なるようです。関東ではワラサ→イナダ→ブリ、西日本ではハマチ→メジロ→ブリなど。

このことからもブリが日本に馴染みが深い魚だということが分かります。実際、天然と養殖を合わせた生産量も、日本がそのほとんどを占めます。

その養殖技術は日本で昭和初期に確立され、その養殖生産量は天然の漁獲量を上回っています。養殖のための技術もどんどん進歩しています。

とはいえ、自然環境への配慮という点ではまだまだ課題が多いのも事実です。

例えば、エサ。最近ではエサに柑橘類を配合し、風味をさわやかに!するなど、消費者のニーズに合わせた技術開発も行なわれていますが、依然としてその原料の大半は天然の小魚です。人工的に育てるといっても、天然資源に依存しているのが実態なのです。

そこで生まれたのがASC(Aquaculture Stewardship Council:水産養殖管理協議会)認証。

今年2月に東京で行われた基準作りの検討会では、ブリの生産と販売に関わる業者だけではなく、環境団体や研究者も参加し、日本発の養殖のグローバル・スタンダードを目指し熱い議論が交わされました。

今回その続編をブリ類養殖のメッカ鹿児島県で10月16~17日の日程で開催することが決定。現在、7名の運営委員やブリ類養殖の関係者と準備を進めています。

順調に進めば、今年中に自然環境に配慮したブリ類養殖の基準が完成する予定です。どんな基準か興味がある方は、パブリックコメントのページからダウンロードしてみてください。現在、パブリックコメントも募集中です。

ASCラベルが貼られたブリやカンパチを店頭で見かける日も近いもしれません。

お刺身を彩るブリ

鹿児島のシンボル桜島

漁港で見つけたアオサギの幼鳥

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海洋水産グループ グループ長
前川 聡

修士(動物学・北海道大学)
渡り性水鳥の全国調査および国際保全プログラムのコーディネーター業務、WWFサンゴ礁保護研究センター(沖縄県石垣島)での住民参加型の環境調査および普及啓発業務、海洋保護区の設定および管理状況の評価業務等に従事後、2011年より東日本大震災復興支援プロジェクトと水産エコラベルの普及および取得支援に携わる。養殖業成長産業化推進協議会委員。

日本各地の漁師町を訪ねては、持続的な養殖や漁業の推進のために関係者の方々と話し合いをしています。道すがら、普段はなかなか見ることができない風景や鳥を見つけては、一人ほくそえんでいます。もちろん、新鮮な魚介とお酒も! 健康診断の数値が気になるAround Fifty

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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