© WWFジャパン

11月3日は「ワンヘルス」の日!


「ワンヘルス(One Health)」という言葉をご存知でしょうか?

人、動物、生態系、
この3者それぞれの健康を「一つ」のつながった健康として捉え、守っていくことを目指す考え方です。

これが今、国際的にも注目されるキーワードの一つになり始めています。

きっかけは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)でした。

この病気もその一つと考えられている、動物から人に感染する「動物由来感染症」が、世界各地で深刻化する森林破壊などを伴った開発により、未知の病原体を保有する野生動物と接触する機会が増えたことで、多発していると考えられているためです。

私たちが以前から取り組んでいる、野生動物の密猟や密輸、密売といった違法行為も、感染症の拡大に関係する要因の一つ。

生息国で野生動物を捕獲する行為はもちろん、他の地域や国に検疫も受けずに持ち込む行為は、病原体を拡散させることになるからです。

こうした問題を防ぎ、解決していくためには、自然、すなわち生態系の破壊を止めて健全に保ちながら、野生動物と、人の健康を、一つのつながったものと捉え、守る取り組みを進めてゆかねばなりません。

これがまさに「ワンヘルス」なのです。

ワンヘルスのイメージ

今も世界の各地で続く自然破壊を食い止めること、そして家畜も感染する動物由来感染症のパンデミックを予防することは容易ではありません。

ですが、こうした問題は今や、私たちの自身の、身近で深刻な危機になっています。

本日、11月3日は「ワンヘルスの日」。

自然や野生動物の保護を目指す団体として活動をスタートした私たちですが、これからはより、人の暮らしや健康にも通じた「ワンヘルス」を意識した取り組みを、行なってゆかねばと思います。

この記事をシェアする

自然保護室(野生生物)、TRAFFIC
浅川 陽子

学士(法学)
大学卒業後は官公庁に勤務。JICAの青年海外協力隊としてインドネシアの国立公園で環境教育とコミュニティ開発に携わった後、2018年にWWFに入局。
ペットプロジェクトでは、規制強化を担当し、2021年からは消費者の意識変容に向けた取り組みにも着手。

動物好きな消費者が、野生動物を絶滅の危機にさらしてしまわないよう、あるべき野生動物との付き合い方、社会のルールとは何か、を日々勉強中。

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

PAGE TOP