IからWeの時代へ:新しい医療は持続可能な社会から
2020/07/28
先日、国際開発機構主催のオンラインセミナー「COVID-19と保健分野の国際協力の展望」に参加しました。
JICA専門員などとしてアフリカでの長い活動経験をお持ちの医師・杉下智彦氏が、感染症の歴史、臨床象やなぜアフリカで感染爆発が起こっていないのか、など多岐にわたる内容を最新の情報と共に語られました。
私が最も興味深く感じたのが、
「今後の社会は、医療を進歩させて個々人の抱える病に打ち勝つのではなく、社会を改革して医療システムも強化し、広い意味での健康を保つものであるべき。
そして、その基礎となるのが人類による消費が地球の資源量を超えない社会システムの構築である。」
というお話でした。
これは、まさにWWFのめざす持続可能な社会創りのこと!
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、終息の目途は立たず、「ウィズコロナ」社会を真剣に模索しなくてはいけません。
しかも、のんびりやっている時間もありません。
感染症拡大の根本的な原因は、自然環境の破壊と、弱い立場の人々を追い込む社会的な不平等の問題です。
この自然と人間社会のゆがんだ今の関係を、持続可能な「新たな関係」へ創り直すため、この機会に自分の生活様式や行動をしっかり見つめなおして、変えていきたいと思います。
セミナーは、「これからは“IからWeの時代”です」と結ばれました。
私ひとりの行動の変化はとても小さなものです。でも、その小さな変化を集めれば…。
そう、ひとりでは難しいことも一緒ならできます。Together Possible!(自然保護室 若尾)