ペーパーレスで会議場から温暖化対策


カタール・ドーハのCOP18会場より温暖化担当の小西です。今日はちょっと、会議の内容とは別のお話を一つ。

気候変動の国連会議では、地球温暖化について議論をする会議なのにこれでいいのだろうか?という問題がいくつかあります。一つは会場の冷房温度が震え上がるほど低いこと、そして森林減少の防止を議論する一方で紙を大量に消費していたことです。冷房温度は相変わらずですが、今回、条約事務局は会議の文書をすべて電子化する「ペーパースマート」を実現しました。

これまで参加者は、会場の「ドキュメントセンター」で会議の分厚い予定表や、議論の進展につれて更新される交渉文書の「紙」を求めて行列を作っていました。

その上、国連機関や各国政府、NGOも、報告書やサイドイベントの案内などを大量に印刷・配布し、コンピューターセンターのプリンターはフル回転していたのです。

そこで、条約事務局では「ペーパースマート」というサイトとサービスカウンター開設し、文書ファイルが入った8ギガバイトのUSBメモリーを提供。新しい交渉文書が出るたびに更新してくれます。また、国連機関や各国政府、NGOでも印刷物を減らしています。

これによって、会場内が見違えるほどきれいになりました。会場内にあふれ、すぐに紙ごみになっていた印刷物は姿を消し、紙の散乱がなくなったことでペットボトルなどの置き忘れもなくなったのです。印刷物がなくなって、荷物が軽くなった!という参加者も少なくありません。

森林の伐採から製紙、さらには印刷や輸送にともなう資源とエネルギーを大きく節約するペーパースマートによって、前進しつつある地球温暖化会議の温暖化対策。
さて、本会議の方は??こちらも注目です!

 

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この小さなUSBメモリーにすべての文書が入っています

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ペーパースマートサービスのカウンター。
スタッフが親切に対応してくれる

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会議日程表が配布されなくなったので、
参加者は会議の時間と場所をモニターで確認

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専門ディレクター(環境・エネルギー)
小西 雅子

博士(公共政策学・法政大)。米ハーバード大修士課程修了。気象予報士。昭和女子大学特命教授兼務。
中部日本放送アナウンサーなどを経て、2005年に国際NGOのWWFジャパンへ。専門は国連における気候変動国際交渉及び環境・エネルギー政策。2002年国際気象フェスティバル「気象キャスターグランプリ」受賞。東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会持続可能性委員会委員、環境省中央環境審議会委員なども務めている。著書「地球温暖化は解決できるのか~パリ協定から未来へ!~」(岩波ジュニア新書2016)など多数。

世界197か国が温暖化対策を実施する!と決意して2015年に国連で合意された「パリ協定」の成立には感動しました!今や温暖化対策の担い手は各国政府だけではなく、企業や自治体・投資家・それに市民です。「変わる世の中」を応援することが好きな小西です♪

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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