©WWFJapan

地元の田んぼは素晴らしい!熊本高校の皆さんの発表


「君の家の裏に絶滅危惧種がいるよ」と言われたら!?
誰でもびっくりすると思います。
ですが今、日本各地でそんなことが起きています。
私たちにとって身近な風景である、水田やその水路にすむ魚たちが、少なからず絶滅の危機に追い込まれているのです。
特に、危機にある魚が多いのが九州の水田地帯。
こうした現状は、地元の方々の間でもそれほど知られていません。
そんな中、熊本県熊本市にある熊本高校で、嬉しい取り組みが行なわれました。

©WWFJapan

熊本県立熊本高校の文化祭。会場は親御さんはじめ地域の皆さまで賑わっていました!

9月15日に行なわれた同校の文化祭で、ボランティア同好会、生物部などに所属する生徒の皆さんが、この身近な淡水の魚たちと、その保全に取り組む私たちWWFのプロジェクトを紹介、発表して下さったのです!
きっかけは、地域の関係者の皆さんにプロジェクトのことをお伝えする中で、熊本高校の先生と生徒さんたちに、お会いする機会をいただいたことでした。

©WWFJapan

発表資料作り。WWFパンダマークも手書きで入れてくれました!

私から2回にわたり、水田や水路の現状や、そこに多くの絶滅危機種が生息していることをお話しすると、生徒さんたちの間から、
「このプロジェクトのことを、今度の文化祭で発表しよう!」
という声が。
そこから急ピッチで準備が始まり、文化祭の当日を迎えました。

©WWFJapan

完成したポスターと魚のイラストの展示。

生徒の皆さんからは、「昔からの日本の風景の減少が、生物の絶滅にも関係することに驚きました。熊本県には多くの絶滅危惧種も生息しているので、自然と関わりながら解決策を探していきたいです。」という頼もしいコメントも聞かれました。
「食」にも深くかかわる水田の自然を守るには、さまざまな取り組みが必要です。
将来の地域を担っていく若い皆さんにもご参加いただきながら、この水田の将来について考えていきたいと思っています。(国内プロジェクト担当 並木)

©WWFJapan

完成したポスターと魚のイラストの展示。

この記事をシェアする

自然保護室(淡水 グループ長)
並木 崇

学士(環境情報学)。
前職ではランドスケープ設計事務所で、植物園や公園などの計画・設計に従事。都市公園コンクールなど受賞。2016年9月からWWFジャパンで有明海沿岸域の水田地帯におけるプロジェクトを担当し、2020年7月より現職。持続可能な農業の普及を通じた水環境の保全活動を推進。大学関係者、行政、企業、農業者のネットワークを活かした活動に取り組んでいる。

スポーツと自然の中で過ごすのが好きな子どもでした。大学で環境や建築を少し学んで、ランドスケープ(造園)の道へ。生きもののことを考えつつ土や石、水を取り扱うものづくりは楽しかったです。ものづくりだけではなく世の中の仕組みにも関心が高まってWWFへ。あきらめずに進んで行きたいと思います。

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

PAGE TOP