「グリーンベルト」の設置作業を行ないました


自然保護室の安村です。沖縄の久米島に来ています。
昨日、久米島・儀間地区のサトウキビ畑で、「グリーンベルト」の設置作業を行ないました。

「グリーンベルト」とは、畑の周りに植物を植え、サンゴ礁に流れ込む赤土の流出を防ぐものです。今回は、WWFジャパンが代表を務める「久米島応援プロジェクト」と久米島町が共催し、ベチバーというイネ科の植物の苗1,000株を畑に植えつけました。

この試みにあたっては、久米島応援プロジェクトに参加する研究者らが、今年2月から儀間川での赤土の流出状況を観測。その結果を基に、特に赤土の流出防止を行なう上で、効果が高いと判断された畑で、今回ベチバーを植えることにしました。

作業には、近隣の小学生の皆さんや、園芸科の高校生ほか、赤土の問題に関心をもつ地域の方々150名が参加してくださいました。

久米島町とWWFジャパンは、久米島南東沖のサンゴ大群集の調査をきっかけに、地域の活性化を視野にいれた環境協定を、今年5月末に締結しました。今回のグリーンベルトの設置作業も、その一環として実施したものです。
サンゴ礁の海を守るために、他の畑についても、今後赤土の対策を実施していく予定です。

 

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参加してくれた子どもたちからは、「大雨が降った時でも今日植えたグリーンベルトで少しでも赤土が止まれば嬉しいです!」という感想の声もありました。皆さん本当におつかれさま!

 

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自然保護室長(淡水・リーダー開発・PSP)
安村 茂樹

修士(生物化学・早稲田大学)
サンゴ礁センター駐在時に地域住民主体の環境調査を立ち上げ(現在も石垣島、久米島で継続中)。南西諸島域にて、多分野の研究者と協働した野生生物有害化学物質汚染調査、生物多様性評価調査を指揮。GIS手法を用いた保全重要域図は生物多様性条約で示されたEBSAに、野外調査ではオキナワトゲネズミ再発見や久米島沖のサンゴ大群集発見に寄与。UNEP/GEF黄海プロジェクトと連携した日中韓湿地保全活動をリードし、2020年より緊急支援や淡水・教育活動に関わる部門を統括。

沖縄のサンゴ礁と森、中国・韓国の干潟の保全に従事。国際会議でサイドイベント主催やロビー活動をする機会をいただきました。国際、環境、NGO-この3ワードが合わさるWWFで、何をすべきか考え、その仕事の醍醐味を実感し、行動する。そんな機会を一人でも多くのスタッフに提供したいです。晴れの日に気が向いたら、自転車で通勤し、休みは、川でカヌー漕いでいます。

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WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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