東京税関とWWF・トラフィックが成田空港で野生生物取引をテーマに啓発イベントを共催 「そのおみやげ、大丈夫?―生きものを守る税関のお仕事―」


記者発表資料 2017年7月26日

1)「野生生物取引」をテーマに、税関とNGOが協働して成田空港で開催する啓発イベント
2) この夏休み、実際に海外に渡航する旅行者を対象に、成田空港でワークショップを実施。
  野生生物の絶滅に手を貸さないよう、お土産品購入時の注意を喚起
3) ワークショップでは、ワシントン条約規制対象の野生生物とその製品について楽しく学べる

公益財団法人世界自然保護基金ジャパン(所在地:東京都港区 会長:德川恒孝 以下、WWFジャパン)およびその野生生物取引監視部門であるトラフィック(WWF事務局内)は、野生生物の違法取引を水際で取り締まる「東京税関」と協働して、野生生物取引をテーマにした啓発イベントを成田国際空港にて開催します。

現在、世界では、2万4000種を超える野生生物が絶滅の危機にあります*1。その原因の一つが、人間による「過剰な利用」です。国際協力によって種を保護するため、ワシントン条約では、絶滅のおそれのある野生生物そのものや、それを利用した製品の国際間の取引が禁止または制限されていますが、密猟や違法な取引は後を絶ちません。

日本は1980年にワシントン条約に加盟しており、条約で規制されているお土産品は、適正な手続きを取らなければ、通関の際に手放さなければなりません。また、申告せずに持ち込めば違法行為になります。しかし、このことは未だに一般の旅行者に知られていないという現状があります。実際、ワシントン条約で規制対象となっている多数の製品が税関で輸入差し止めとなっており*2、その中にはお土産品も含まれています。

そこで、夏休みを利用して海外に出かける旅行者を対象に、海外で売られているお土産品の中にはワシントン条約で持ち込みが禁止されているもの、許可証が必要なものがあることを伝え、野生生物の絶滅に手を貸さないよう注意を喚起するためのワークショップを実施します。ワークショップは、楽しみながら、規制対象の野生生物とその製品を具体的に学べる内容となっています。

ぜひ、ご取材いただき、啓発にご協力くだされば幸いです。尚、お手数ですが、ご取材いただける場合は、別添のFAX返信用紙にご記入の上、2017年8月1日(火)17:00までにご返送くださいますようお願い申し上げます。   

ワシントン条約で規制対象となっている野生生物とその製品の具体例(トラフィック作成)

東京税関×WWFジャパン・トラフィック共催イベント「そのおみやげ、大丈夫?」-生きものを守る税関のお仕事-

日時 8月2日(水)、3日(木) 13:00~17:00
場所 成田国際空港 第2ターミナル 3階「スカイリウム」
内容 ワークショップ、パネル展
★税関のキャラクター「カスタム君」とWWFの「パンダ」の着ぐるみも出動★
(出動時間は下記の通りです)
第1回 13:30  第2回 14:30   第3回 15:30   第4回 16:30 

WWF(World Wild Fund For Nature)とは

1961年にスイスで設立された地球環境保全団体です。人と自然が調和して生きられる未来を築くため、現在100カ国以上で、希少な野生生物の保護や、森や海などの自然環境の保全、自然資源の持続可能な利用、地球温暖化の防止などを目指したプロジェクトを展開しています。

トラフィックとは

英国ケンブリッジに本部を置く国際組織。ワシントン条約が発効した翌1976年、野生生物取引に関する調査・モニタリングの必要性を受け、IUCN(国際自然保護連合)とWWF(世界自然保護基金)の共同プログラムとして設立されました。そのネットワークは世界各地に広がり、他の多くの団体と連携しながら、過度な利用から野生生物を守り、持続可能なレベルで管理される社会の実現をめざして、活動を続けています。日本においては、WWFジャパンの野生生物取引監視部門として活動しています。

ワシントン条約について

1973年3月3日、米国ワシントンで採択され、1975年に発効した「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(CITES)」です。野生の動植物が国際取引によって過度に利用されるのを防ぐため、 国際協力によって種を保護するための条約です。現在183の国と地域が加盟し、およそ5,600種の動物種と30,000種の植物種がその規制の対象となり、取引が禁止または、規制されています。およそ2~3年に一度開催される締約国会議では、条約加盟国が参加し、条約の施行の見直しを行っています。日本は1980年に加盟。

この件に関するお問合せ・ご取材の申込み先

WWFジャパン C&M室プレス担当:新井 Tel: 03-3769-1714 Email: press@wwf.or.jp

この記事をシェアする

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

PAGE TOP