亀岡市都市計画公園及び京都スタジアム(仮称)建設影響評価に関する緊急意見書


共同意見書 2017年2月1日

京都府知事 山田 啓二 殿
亀岡市市長 桂川 孝裕 殿

平素より、アユモドキをはじめとする京都府下での生物多様性の保全にご尽力を頂き敬意を表します。
さて、亀岡駅北地区でのスタジアムの建設に際して、地下水への影響評価はアユモドキの保全上最重要な問題とされています。しかしながら、その評価に責任のある環境保全専門家会議(以下、専門家会議)は、京都府の公共事業評価第三者委員会(2月3日)の9日前(1月25日)に評価調書の検討を始めたばかりであり、スタジアム建設によるアユモドキの生息への影響の程度を結論付けるには大きな不足点、問題点があると、保全上の最重要課題を指摘したところです。そのため、評価調書は、新たな追加データや解析が求められており、未完成となっています。

ところが、京都府の公共事業評価第三者委員会が実施している事業評価に関する意見募集では、「精査中」と記された未完成の評価調書が付けられ、またその募集期間も、環境省が通常実施している約1カ月に比べて7日と非常に短期間です。これは京都府の公共事業評価が真摯に行われているか、評価システムの信頼性を根幹から損なうものです。 今後の流れとしては、京都府が保全上の最重要課題について新たな追加データや解析をわずか1週間で準備し、またそれに伴って、専門家会議は再度、緊急開催することになっている。それら一連の流れを公共事業評価第三者委員会(2月3日)までに責任をもって実施できるかどうかは甚だ疑問です。 十分な影響評価と影響回避の確証がないまま一旦着工されれば、たとえ評価調書にあるように「工事期間中、工事完成後にモニタリングを継続して、万一影響が認められた場合は対策を実施」するとしても、すでに対応策は限定され、その結果、アユモドキの存続が不可能となることが深く懸念されます。行政日程を最優先し拙速な事業実施を行うことなく、丁寧かつ適切な進め方を強く望むものです。 これらのことを踏まえて、私たちは、以下の緊急意見を提出します。

  • 京都府と亀岡市は、専門家会議が責任をもって検討できるよう、すでに指摘したものを含めて専門家会議が求める十分な科学的データの調査及び解析を実施するよう強く望む。
  • 京都府と亀岡市は、上記の調査解析結果をもとに、専門家会議が検討に必要な時間と回数を確保したうえで、専門家会議を開催するよう強く望む。
  • 京都府は、専門家会議が十分な科学的影響評価と実効性が高い影響回避策が検討された評価調書であると認めた場合においてのみ、京都府の公共事業評価第三者委員会で事業評価を行うことを強く望む。

意見書賛同団体

(公財)世界自然保護基金ジャパン、(公財)日本自然保護協会、(公財)日本野鳥の会、(一社)コンサベーション・インターナショナル・ジャパン、(公財)日本生態系協会、日本魚類学会、日本野鳥の会京都支部、全国ブラックバス防除市民ネットワーク(ノーバスネット)、(NPO)宍塚の自然と歴史の会(代表及川ひろみ)、小豆沢勤労者つりの会、呉勤労者釣りの会、(NPO)日本国際湿地保全連合、(NPO)秋田水生生物保全協会、阿武隈生物研究会、生駒の自然を愛する会、(NPO)エコパル化女沼、岡山淡水魚研究会、香川淡水魚研究会、(NPO)かごしま市民環境会議、霞ヶ浦チャネルキャットフィッシュバスターズ、亀成川を愛する会、外来魚問題連絡会in北海道東北ブロック、近畿大学バスバスターズ、(NPO)くすの木自然館、佐渡在来生物を守る会、滋賀県大生き物研究会、(NPO)シナイモツゴ郷の会、城北水辺クラブ、(一社)水生生物保全協会、(NPO)生態工房、生物多様性研究会、生物多様性保全ネットワーク新潟、ゼニタナゴ研究会、田沢湖生物研究会、土浦の自然を守る会、(NPO)鶴岡淡水魚夢童の会、手賀沼水生生物研究会、東海タナゴ研究会、東京勤労者つり団体連合会、ナマズのがっこう、琵琶湖外来魚研究グループ、びわ湖サテライトエリア研究会、琵琶湖を戻す会、ブラックバス問題新潟委員会、ぼてじゃこトラスト、水辺づくりの会鈴鹿川のうお座、(NPO)水辺と生物環境保全推進機構、深泥池水生生物研究会、三ツ池公園を活用する会、(公財)宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団、宮城大学自然研究部、淀川水系イタセンパラ研究会、渋谷勤労者つりの会、近江ウェットランド研究会

以上、54団体。

本件に関する連絡先

草刈秀紀(世界自然保護基金ジャパン 03-3769-1711)
辻村千尋(日本自然保護協会 03-3553-4103)
小林 光(全国ブラックバス防除市民ネットワーク nobass3@gmail.com
森 誠一(日本魚類学会自然保護委員会 smori@gifu-keizai.ac.jp
名取洋司(コンサベーション・インターナショナル・ジャパン 03-5315-4790)

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