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参加自治体大募集!温暖化対策の国際コンテスト「OPCC 2023-24」が開催

この記事のポイント
「ワン・プラネット・シティチャレンジ(OPCC)〜地球1個分で暮らせる都市づくり〜」は、WWFが、2011年から隔年で主催する自治体の温暖化対策の国際コンテストです。参加自治体から提出される削減目標や温暖化対策計画のデータが、「パリ協定」の掲げる気温上昇を1.5度に抑える道筋に整合しているかを、WWFや専門家グループが科学的な根拠をもって審査し、フィードバックレポートを提供します。日本からも多くの自治体のご参加をお待ちしています!
目次

ワンプラネット・シティチャレンジ(OPCC)とは?

ワンプラネット・シティチャレンジ(OPCC)〜地球1個分で暮らせる都市づくり〜は、WWFが、2011年から隔年で主催している、世界の自治体の気候変動(温暖化)対策に関する国際的なコンテストです。

WWFは、参加自治体から報告される削減目標や気候変動対策計画、戦略、各種データを、WWFが設定する基準に照らして審査。この基準は、各自治体の報告データが、世界の気温上昇を1.5度に抑える道筋に整合するとなっているかを科学的根拠に基づき評価できるよう設計されており、評価結果はそれぞれの参加自治体にカスタマイズされた内容で、フィードバックレポートとして提供されます。

さらに、中でも素晴らしい取り組みをしている自治体は、専門家からなる国際審査委員会の最終選考に進み、OPCCが設定した基準に従って、国内および国際優秀自治体が選出され、表彰を受けます。

WWFはCDPやICLEIと協力し、この取り組みを進めており、OPCCへの参加は、各自治体からCDP-ICLEI Trackに登録、報告される情報を活用して行なわれます。

そのため、すでに同Trackに登録している自治体は重複してデータを報告する必要はありません。また、OPCCの報告データ要件は、世界気候エネルギー首長誓約(Global Covenant of Mayors: GCoM)の共通報告フレームワークにも準拠しています。

2011年のOPCC発足以来、6大陸69カ国から700以上の都市が参加しています。2021年から2022年にかけて行われたOPCCには、日本から東京都、京都市、富山市が参加。3都市すべてが国際審査委員会による最終選考に残り、東京都が国内優秀自治体に選ばれました。

OPCCはコンテストと言いながらも、とてもフレンドリーな取り組みです。各自治体における現在の目標や取組みが、国際的な水準で1.5度目標を達成する道筋に沿ったものか、また優れている点や改善点はどこかなどを知っていただけるツールとして、ぜひ多くの自治体からご参加をお待ちしています。

© Istockphoto.com / WWF-Canada

OPCCにおける6つの段階

OPCCは以下の6段階で進められます。

段階1 登録と報告

OPCCに参加を希望する自治体は、以下の流れで登録と報告を行います。

1. CDP-ICLEI統一報告システムを通じてOPCCにご参加ください。当該システムにログインすると、利用可能なイニシアティブの一覧からOPCC参加オプションを選択することができます。同システムのアカウントをまだお持ちでない場合は、CDPシティ担当(cities.japan@cdp.net)にご連絡ください。報告内容(質問書)等詳細はこちらからご覧いただけます。

2. OPCCの報告要件に従って、CDP-ICLEI Trackにデータを入力します。この報告要件は、世界首長誓約(GCoM)の共通報告枠組みにも沿っています。評価基準等の詳細については、こちら文書をご参照ください。初回提出の期限は2023年8月31日です。この期限に間に合った自治体には、提出されたデータに対する最初のフィードバックが10月1日までに送られます。それを受けて、各自治体は10月31日まで報告データの訂正や更新を行うことができます。

段階2 提出されたデータのWWFによる評価

提出されたデータは、WWFの評価フレームワークと採点条件に沿って評価されます。採点条件は「OPCC ASSESMENT FRAMEWORK」でご覧いただけます。
一定の評価を受けた自治体は、ショートリストとして選定され、一か国につき3自治体までが、段階4のOPCC審査委員会による評価へと進むことができます。

段階3 フィードバックレポートの提供

参加自治体は、各自治体の気候変動に関する目標が地球温暖化を1.5度に抑えるための公平な分担と一致しているか、緩和策が主要な排出部門と一致しているか、適応策が気候リスクに効果的に対応しているかなどの評価をまとめたフィードバック報告書を受け取ります。OPCCの参加自治体は、地域/地方レベル、そして世界レベルでのキャパシティビルディングの機会に参加することができます。

段階4 OPCC審査委員会による評価

各国から最大3自治体が選ばれる最終選考リストの中から、都市の専門家からなる国際審査委員会*が、国内および世界の優秀自治体を決定します。

さらに、今回のOPCCでは、審査員によるオールスターズ優秀自治体の選出も行われます。オールスターズ自治体とは、前回2022年のOPCC各国優秀自治体のうち、2022年の水準を維持している都市で構成されます。

オールスターズ優秀自治体に選ばれるということは、2022年の結果に対して最も進歩または改善を示していることになります。

*OPCC専門家審査員は、都市問題に取り組む主要な国際機関、科学者や研究者、都市ネットワークなどを代表する、幅広い国の都市の持続可能性と気候の専門家で構成されています。審査員の詳細については、www.panda.org/opcc

段階5 優秀自治体のプロモーションと世界表彰

審査員によって優秀自治体が決定されると、一連の授賞式、会議、プレスリリース、ソーシャルメディアへの投稿、ビデオなどを通じて、国内世界の優秀自治体が発表、表彰されます。

段階6 市民参画キャンペーン「We Love Cities」

最終選考リストとして残った各国最大3自治体は、市民参加型の国際キャンペーン「We Love Cities (WLC)」で紹介されます。WLCは、一般市民に、それらの自治体のうち一番好きな自治体に、応援の意志表明(投票)をしてもらい、さらなる改善に向けた提案の提出を呼びかけるキャンペーンです。詳細な情報は、こちらをご覧ください。

フィードバックレポートのイメージ

フィードバックレポートのイメージ

OPCC2023-24 スケジュール(暫定)

© Jason Houston / WWF-US

関連サイトおよび資料

OPCC参加自治体への手引書2023-2024(日本語PDF)
※本ページ記載内容の詳細版です。

以下、現在は英語版のみとなります。
WWFウェブサイトの自治体向け案内ページ(本資料のオリジナル及び下記資料あり)

よくある質問(PDF)

OPCC評価フレームワークについて(PDF)

自治体が成功するための6つの秘訣(PDF)

問い合わせ

OPCC全般についての問い合わせ
WWFジャパン Email: climatechange@wwf.or.jp
WWFスウェーデンOPCCチーム Email: opcc@wwf.se

CDP-ICLEI統一報告システムへの登録や報告に関する問い合わせ
一般社団法人 CDP Worldwide-Japan Email: cities.japan@cdp.net

一般社団法人イクレイ日本 Email: iclei-japan@iclei.org

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