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カップヌードルの揚げ油がついに、RSPO認証パーム油に!?

この記事のポイント
朝の歯磨き、ランチにコンビニのサンドイッチ、夜はお風呂でシャンプー。毎日の便利で快適な生活はパーム油のおかげでもあります。一方で、パーム油の原料となるアブラヤシの農園開発でインドネシアの熱帯林は減少を続けています。WWFは、解決策の一つとして自然環境や社会に配慮して生産されたRSPO認証パーム油の普及に取り組んできました。そうした中、2019年3月、日清食品ホールディングス株式会社が、新たにRSPO認証パーム油の使用を開始しました。WWFは、日清食品HD社の取り組みを歓迎します。

加工食品に使用されるパーム油の課題

パーム油は、世界で最も多く生産されている植物油脂です。日本が輸入するパーム油は年間約70万トン。菜種油に次いで2番目に多く使われている油です。
またその用途も、食品、日用品の原材料をはじめとして、広くさまざまな形で、便利な油として使われています。
特に、70万トンのうち、80%以上を使用しているのが加工食品。ポテトチップスやインスタントヌードルなどの揚げ油、またパンやお菓子にも多く利用されています。

しかし、これほど一般的な原材料である一方、その主要生産国であるインドネシアやマレーシアでは、アブラヤシの農園開発が引き起こす熱帯林破壊や、それに伴う温室効果ガスの排出、強制労働といった人権問題など、多くの問題も指摘されています。
そこでWWFは、解決策の一つとして環境にも社会にも配慮して生産されたRSPO認証パーム油への切り替えを推進しています。

アブラヤシ農園のようす
©WWFジャパン

アブラヤシ農園のようす

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アブラヤシの農園開発により、多くのゾウが住みかである森を失っています
©WWF Indonesia Zulfahmi

アブラヤシの農園開発により、多くのゾウが住みかである森を失っています

インスタントヌードルとRSPO

こうした問題に対する意識は、近年、産業界の中でも大きく育ち始めています。
そして、環境面・社会面に配慮した「持続可能なパーム油」の調達が、世界的な潮流となってきました。
ここ数年は日本でも、もともと取組みが進んでいた洗剤や石けん業界に加え、日本生活協同組合連合会やイオン株式会社などの小売業界、また食品企業が、RSPO認証油を導入する方針を策定。その動きが活発化しています。

そうした中、2017年9月11日、日清食品ホールディングス株式会社がRSPOへの加盟と認証油の調達を進めることを公表。そして今回2019年3月、関西工場においてRSPO認証油の調達を開始したことを発表しました。WWFは、同社がさらに大きな一歩を踏み出したことを、歓迎します。

今後は、同社の他工場についても、同様の取り組みが拡大し、消費者に対する普及や啓発という意味でも、商品への「RSPOマーク」の貼付が期待されます。


RSPOマーク

 
日本のRSPO新規加盟者数は、2016年あたりから急激に加盟数が増加しています
©WWFジャパン

2016年あたりから急激に加盟数が増加しています

企業の努力だけではなく、消費者の応援も重要です

近年、日清食品HD社以外にも多くの企業が、持続可能なパーム油の調達への取組みを進めています。
このような取り組みを通じ、日本の食産業にかかわる大手企業が、環境への配慮を強化する姿勢を明らかにしたことは、日本が消費国として、また企業としての社会的な責任を果たしていく上で、とても重要な一歩といえるでしょう。
一方で、自社の利用する原材料が、森林破壊や人権問題に繋がっていないことを確認するのは、その企業自身の責任であるという考えも、浸透してきています。

さまざまな商品を利用する消費者もまた、そうした背景を理解しながら、お店やスーパーで商品を選ぶ時、美味しさや値段、使い心地だけではなく、「環境に配慮しているかと」いう視点を持って選ぶことが、とても大切です。
この消費者の意識は、環境に配慮した原材料の調達に積極的に取り組む企業を応援することにもつながります。
WWFは企業に、そして消費者に対し、環境に配慮した原材料の調達をこれからも求めていきます。

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