脱炭素社会に向けたエネルギーシナリオ提案 【第1部:省エネルギー編】


脱炭素社会に向けたエネルギーシナリオ提案

日本におけるエネルギー需給の分析を行って、2020、2030、2050年における二酸化炭素排出削減シナリオ(「脱炭素社会に向けたエネルギーシナリオ提案」)の作成を行う。普及が予想される効率の高い技術やライフスタイルの変化を想定して、エネルギー需給とCO2排出量を検討する。報告は2つに分けて行う。本報告<第一部省エネルギー>は「省エネルギー」を中心にエネルギー最終消費の将来像を作成する。次回の「第二部」はエネルギー供給面について、「100%再生可能エネルギーによる供給」を検討する。

将来、再生可能エネルギーが主要な役割を担う社会を構想するとき、基本になるのは省エネルギーによる高い効率の資源浪費のない快適な生活であり、必要なエネルギーが少なければ、それだけ再生可能エネルギーによる供給の実現性が高くなる。

そのため、二酸化炭素排出削減シナリオの作成には、現状のエネルギー消費を見つめなおす「省エネルギー」報告が出発点になる。

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脱炭素社会に向けたエネルギーシナリオ提案
<中間報告・省エネルギー> 要約

日本における既存のエネルギーシナリオ研究を検討して、「アジア/世界エネルギーアウトルック2010」のレファレンスケースをBAUシナリオとして参照した。「脱炭素社会に向 けたエネルギーシナリオ」(以下、「WWFシナリオ」と略す)として、2050年までに高効率エネルギー技術を導入し、ライフスタイルに関わる変化も組み込んでゆくときのエネルギー需要を検討した。

省エネルギーの方法としては、LED照明、高性能住宅断熱基準、高効率ヒートポンプ、 都市の緑化、TV会議による交通の代替、鉄鋼リサイクルの進展、インバータ制御モータの利用、カーシェアリング、エコドライブ、電気自動車/プラグインハイブリッド/燃料電池車などを幅広く検討し、エネルギー需要を削減するWWFシナリオを算出した。

WWFシナリオの2050年の最終用途エネルギー需要は、BAUシナリオと比較して、2億 7352万トン石油換算から1億6729万トン石油換算へ、61.2%に減少した。1990年と比較すると、2050年には、3億2286万トン石油換算からの減少であり、51.8%に低下している。 2020年をみると、1990年から83.4%に減少している。

WWFシナリオの2050年のCO2排出量は、BAUシナリオと比較すると、7億1200万トンCO2から4億3500万トンCO2へ61.1%に減少している。1990年と比較すると10億5900万トンCO2からの減少であり、2050年には41.1%に低下している。2020年を見ると、1990年から78.5%に減少している。これには再生可能エネルギーによる供給面が含まれていないが、 適切な政策が実施できれば、2020年の温室効果ガス排出量1990年比25%削減の実現可能性を見ることができる。

目次

脱炭素社会に向けたエネルギーシナリオ提案 <第一部・省エネルギー>
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