フィジーで初のMSC認証、マグロはえ縄漁で持続可能な認証を取得


持続可能な漁業を示す環境基準のMSC認証がフィジーでも始まりました。今回の認証対象はマグロの一種ビンナガ漁業です。フィジーのビンナガ漁業は、先日年次会合が行なわれたWCPFC(中西部太平洋まぐろ類委員会)が管理する地域であり、日本にも輸入されています。将来日本の消費者がMSC認証のマグロを選ぶことができる可能性が出てきました。

フィジーの変化は日本へも影響あり

フィジーではビンナガマグロ漁業は主要な産業です。その主要産業である漁業で持続可能な環境基準であるMSC認証(Marine Stewardship Council、海洋管理協議会)を取得したことは、フィジー国内だけではなく、重要な資源としてマグロに頼る太平洋諸島の国々にとっても、社会的・文化的・経済的に健全な方向へ舵を取る大きな一歩です。

日本とフィジーのマグロの関係は決して無視できないものです。生鮮ビンナガマグロの約35%はフィジーからの輸入。また、冷凍ビンナガマグロは日本に輸入される量の約3割はフィジーやバヌアツなどの太平洋諸国からのものです(出所:貿易統計を参考に試算)。

フィジーのような太平洋の、MSC認証を取得したことは、他国の持続可能な漁業に対して大きな影響を与えることになると期待できます。

WWF南太平洋の漁業政策担当のセレマイア・トゥキリ氏は
「これはフィジーの延縄によるビンナガマグロ漁業が踏み出す非常に素晴らしい一歩であり、フィジーのマグロ船主協会が漁業を持続可能な方向に向ける弾みを生み出した今、この地域のマグロはえ縄漁関係者にとって目指すべき目標ができた」と述べています。

今回の認証取得申請はフィジーのマグロ船主協会です。
フィジーのはえ縄漁には実はさまざまな課題がありました。こうしたさまざまな課題を改善し、国際的な環境基準であるMSCからの指摘にも対応してきました。

MSCからは、管理者が漁業の実施方法や持続可能な漁獲水準を維持するうえで必要な漁獲戦略を決定するための管理基準値を設定することを求められました。

それにより、確実に漁業管理を改善することができるようになります。こうした努力の結果、その水準に達成できるようになったのです。

同協会はまた、マグロとともに捕獲される生物種の回復と再生を減速させないための管理戦略も実施してきました。

MSC

  

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世界の海のマグロ類の資源管理にかかわる国際機関。海域や魚種によって管轄が異なる。
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認証を継続することが今後の課題

 WWFは、フィジーマグロ船主協会のMSC認証に向けた活動を積極的に支援してきました。また、その審査プロセスにも積極的に関与してきました。審査はMSCの基準に基づいて18カ月にわたり第三者認証機関によって行なわれ、ようやく認証取得に至ったのです。

現在の認証の有効期間は5年であり、認証期間中、基準の履行状況は継続して監査され、年次監査結果が毎年公表されます。

フィジーマグロ船主協会のラッセル・ダナム氏は
「MSC認証は、認証された持続可能な水産物に対する需要がすでに高い地域での新しいマーケットの開拓の機会をもたらし、フィジー国内の漁業の活性化を多いに助けるでしょう。また、認証条件の一部である、ビンナガマグロの管理対策を主張するうえでもフィジーが果たす役割を強めることになります。」と語ります。

WWFは今後も、フィジーマグロ船主協会、中西部太平洋マグロ類委員会(WCPFC)、そしてフィジー政府に対して、認証条件を満たしつつもフィジーのビンナガマグロはえ縄漁業のMSC認証が維持できるように積極的に連携と支援を行なっていきます。

 

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