©Jason Houston / WWF-US

異常気象とは?猛暑や大雨・洪水と地球温暖化との関係


こんにちは。気象予報士の小西です。

日本列島、記録的な大雨洪水に続いて、今度は40度に迫るような熱波猛暑・・・
「異常気象」ってよく聞くようになったけれど、これって地球温暖化のせいなの?
だとしたら温暖化が進んだ未来はどうなってしまうの? 不安に思う方も多いと思います。

©Chip Somodevilla / Getty Images News / Getty Images

そもそも「異常気象」とは何でしょうか?
一般的には、大雨や暴風等から、数か月も続く干ばつ、極端な冷夏・暖冬など過去に経験した現象から大きく外れた現象のことを言います。気象庁では原則として、「ある場所(地域)・ある時期(週、月、季節)において30年に1回以下で発生する現象」を異常気象としています。

「30年に1回以下の現象」といいますが、実は平年の値というのは、10年ごとに変化していきます。過去30年の平均の値を平年値とするのですが、これは10年ごとに更新されます。すなわち現在は1981~2010年の観測による平年の値を使用していますが、2021年からは、1991~2020年の観測値による平年値に変わるのです。

ということは、異常気象という捉え方も10年ごとに変わることになります。地球温暖化が進むにつれて、今の異常気象が、将来には通常の気象となっていくことがありえるのです。

もちろん、一つ一つの異常気象を温暖化のせいだということはできません。自然に揺らぐのがもともと地球システムに備わった性質です。しかし大気中の温暖化ガスの増加で、世界的に平均気温が上昇しています。すなわち「平年値」が昔に比べて高くなっているので、今の異常気象は、いわば温暖化によって、「かさ上げ」されていると言えるのです。

©Tom Vierus / WWF-UK

産業革命以降、地球の平均気温は人間活動によってすでに1度上昇しています。日本においても、すでに大雨の回数や降水量が増加、夏には暑い日が増えて期間も長くなっています。私たちが今以上の温暖化対策を取らなければ、21世紀末には世界の平均気温は4度程度も上昇すると予測されています。

そうなると、さらなる猛暑はもちろん、大雨・暴風・干ばつも激甚化し、海面が上昇、氷河が融解するなどの多大なる悪影響が及ぶことを、国連の科学の報告書IPCC(気候変動に関する政府間パネル)は指摘しています。

©naturepl.com / Steven Kazlowski / WWF

温暖化対策は待ったなしです。2015年末に世界が合意した温暖化対策の国際協定「パリ協定」では、長期的な気温上昇を2度未満に抑えることを目標としています。そのためには2070年頃には世界の温室効果ガスの排出量を実質ゼロにしなければなりません。

ゼロですから、私たち全員が取り組まないととても実現できません!!!あなたのアクションは・・・とっても有効で必要なのです!

一緒に、未来へ。Together, to the future.気候危機に立ち向かうための活動へ、ご支援のお願いです。

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専門ディレクター(環境・エネルギー)
小西 雅子

博士(公共政策学・法政大)。米ハーバード大修士課程修了。気象予報士。昭和女子大学特命教授、京都大学院特任教授兼務。
中部日本放送アナウンサーなどを経て、2005 年に国際 NGO の WWF ジャパンへ。専門は国連における気候変動国際交渉及び国内外の環境・エネルギー政策。2002 年国際気象フェスティバル「気象キャスターグランプリ」受賞。環境省中央環境審議会委員なども務めている。著書『地球温暖化を解決したい―エネルギーをどう選ぶ?』(岩波書店 2021)など多数。

世界197か国が温暖化対策を実施する!と決意して2015年に国連で合意された「パリ協定」の成立には感動しました!今や温暖化対策の担い手は各国政府だけではなく、企業や自治体・投資家・それに市民です。「変わる世の中」を応援することが好きな小西です♪

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WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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