日本は「乾いたタオル」ではありません!
2017/09/29
温暖化担当の小西です。
皆さんは、『乾いたタオル』という言葉をお聞きになられたことはありますか?
地球温暖化の対策を話し合う国連交渉の場などで、日本がよく「もうこれ以上省エネをする余地は無い」、つまり「もう絞りだせない)と主張するその喩えとして使う言葉です。
ですが本当にそうでしょうか?
実は日本にはまだまだたくさんの省エネの余地を残した工場が多くあります。

たとえば、機械を動かす蒸気を生み出すため、水を熱するボイラー。
このボイラーを、常に大量の燃料を必要とする大型のものではなく、小型のボイラー数個に置き換え、必要な分だけ使うことで、季節によって変化に合わせた動力を無駄なく生み出すことができます。
また、工場で必要な電気をつくる発電機から発生する排熱を、生産にも利用する一石二鳥!の「コジェネレーション」というシステムも活用。
さらに、徐々に下がっていくこの熱の温度を、生産過程で必要とされる熱の温度に応じて使い回す、効果的な利用も実現しています。

キリンビール株式会社の横浜工場。バイオガスエンジンの前で
同様に、ポンプや送風機などの機械設備も、需要に合わせて出力を変動させるインバータを取り付けることで、すぐに2~3割の省エネができます。
こうした省エネは、温暖化対策はもちろん、エネルギーコストも下がる!のですが、これがいろいろな理由で、なかなか進まないのが日本という「タオル」の現状。
えい、では先駆的にやっている企業を訪問して、話を聞いてみようと、先日キリンビール株式会社の横浜工場を取材してきました。実に面白い視察でした!
よろしければ是非、ご覧になってみてください!

ご案内くださった皆さんと笑顔で記念撮影
関連情報
既存の技術で省エネしていけば、日本は生活レベルを落とすことなく4割程度は省エネできるという研究報告もあります!