土用の丑の日だからこそ…ホントはこわいウナギの話
2022/07/22
2022年の7月23日と8月4日は「土用の丑の日」。
そして夏と言えば怪談…今日はウナギについて、背筋の凍るお話をご紹介します。
よく食べられる二ホンウナギやヨーロッパウナギに絶滅の恐れがあることは、今や多くの方にとって常識になりつつあります。しかし、ウナギをとりまく状況はそれだけではありません。
実は、密漁や違法取引の可能性も指摘されているのです。
近年、過剰な利用と生息環境の悪化によって、ウナギは激減。
また、養殖に利用される稚魚のシラスウナギは、その大半が「どこで採捕されたものか」わからない現状があります。
今、日本はもとより、世界各地の海で、IUU(違法・無報告・無規制)漁業が、大きな問題となっていますが、日本においては、ウナギはこのIUU漁業の代表格ともいえる魚。
またIUU漁業では、環境への影響だけではなく、奴隷労働などの人権問題も深刻な問題となっています。
資源が危機的な状況にあり、違法行為も横行。皆さんの目の前のウナギも、実はそんな問題だらけのウナギかも…!?
今年の土用の丑の日は、ウナギを控えてみようかな。
そう思った方は、ぜひIUU漁業を無くすために、流通の適正化を求める声も上げていただけたらと思います。
WWFでは、海の環境も生産現場で働く人も、そして将来世代にわたって海の恵みを守っていくために、署名活動を展開しています。
https://www.change.org/IUUfishing
皆さんの声を託していただき、持続可能なウナギを食べられる未来への一歩を、一緒に歩んでいただけたらと思います。(自然保護室 滝本)