© Martin Harvey / WWF

オーストラリアの爬虫類127種がワシントン条約の取引規制対象に


2022年3月下旬、オーストラリア政府は自国原産の爬虫類127種を、「ワシントン条約*」の附属書に掲載し、国際取引の規制対象とするよう条約事務局に要請しました。

オーストラリアには、マツカサトカゲなどのアオジタトカゲ類をはじめ、固有種を含む多くの希少な爬虫類が分布しています。

しかし、ペット取引などを目的とした違法な捕獲や取引が後を絶たず、絶滅の危機が高まっている種が少なくありません。

今回の発表にあたり、オーストラリア政府は、これまでにも爬虫類の輸出を自国の法律で禁じてきたにも関わらず、違法な取引が続いていること、そのため、追加的な対策として、ワシントン条約での国際取引の規制を求める決断をした、と表明しています。

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オーストラリアに生息する爬虫類の一種マツカサトカゲ。ペットとしての人気が高く、日本向けの密輸品として差し止めされたこともある。オーストラリアではこうした野生生物の違法取引の容疑で、過去2年間に11人が有罪判決を受けた。

このオーストラリアの要請を受け、ワシントン条約事務局は各締約国に通知をし、その90日後の6月22日から国際取引の規制がスタートすることになりました。

一度の要請でこれだけの規制対象種が追加されることは、ワシントン条約の歴史においても例のないこととされていますが、この事実は、それだけ希少な爬虫類をめぐる違法取引の問題が、深刻化していることの表れといえるでしょう。

日本でもこれら、固有種がペットショップやフェアで販売されています。
また、密輸の疑いで、日本人が逮捕された事例も確認されており、日本も決して無関係ではありません。

国内でのペット取引のあり方を見直し、管理や規制の強化を行なっていくことで、オーストラリアをはじめとする世界の野生の爬虫類を守る取り組みに、貢献していかねばと思います。

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オーストラリアにも生息するグリーンパイソン。日本のペットマーケットでは、世界中の爬虫類が販売されている。野生で捕獲された個体も多いと考えられているほか、飼育繁殖と表示されたものについても、それを証明することは義務付けられていない。グリーンパイソンも野生の違法捕獲の問題が指摘されている。

*絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(CITES)。国際取引(国家間の取引)の規制を通じて、密猟や乱獲を抑え、絶滅の危機にある野生の動植物を保護する条約。183カ国が加盟し、約38,700種の動植物を取引規制の対象として「附属書」に記載している。

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