カンクンより「Love Kyoto!」


温暖化防止会議COP16が開かれているメキシコのカンクンより、温暖化担当の小西です。
会議の初日、日本政府は「日本は京都議定書の第2約束期間に削減目標を持つことは、どんな状況でも絶対にない」と強く発言し、京都の存続を危うくしてしまいました。

これを受け、国際NGOはいっせいに抗議のコメントを発表。
12月2日には、WWFやオックスファムなどの国際NGOが、そろって「Love Kyoto」のスタントを行いました。これは日本と京都議定書の関係を、13年間の結婚生活にたとえ、日本が京都を「無残に捨てたりせず、愛し続けて!」と訴えるものです。

会場には、2メートル大のピンクのハートと、浴衣姿の日本人学生を含む30人が登場。声をそろえて訴えました。

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カンクンの会議場で行なわれた「Love Kyoto」のアピール

会場を行きかう交渉団も、途上国を中心に積極的に参加。多くのメディアの注目を集め、テレビカメラやペンを手にしたジャーナリストが、英語やスペイン語で熱心に取材していました。

私も7つのテレビ局、10以上の新聞の取材を受けましたが、スペイン語のインタビューは本当に難しい!通訳してくれるWWFメキシコのスタッフも、わからない点を何度も聞き直しながらの対応となりました。

ちゃんと伝わったかどうか、やや不安もありますが、こうした私たちのメッセージが日本政府に届き、会議を前向きに進めてくれることを願っています!

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専門ディレクター(環境・エネルギー)
小西 雅子

博士(公共政策学・法政大)。米ハーバード大修士課程修了。気象予報士。昭和女子大学特命教授、京都大学院特任教授兼務。
中部日本放送アナウンサーなどを経て、2005 年に国際 NGO の WWF ジャパンへ。専門は国連における気候変動国際交渉及び国内外の環境・エネルギー政策。2002 年国際気象フェスティバル「気象キャスターグランプリ」受賞。環境省中央環境審議会委員なども務めている。著書『地球温暖化を解決したい―エネルギーをどう選ぶ?』(岩波書店 2021)など多数。

世界197か国が温暖化対策を実施する!と決意して2015年に国連で合意された「パリ協定」の成立には感動しました!今や温暖化対策の担い手は各国政府だけではなく、企業や自治体・投資家・それに市民です。「変わる世の中」を応援することが好きな小西です♪

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WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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