ジュゴンの海、辺野古の埋立て問題についての要望書


自然保護室の権田です。 昨日、沖縄県名護市辺野古での米軍基地建設問題に取り組んでいる、沖縄・生物多様性市民ネットワークの皆さんと共に、沖縄防衛局を訪問し、要望書を提出しました。

現在、沖縄県知事による沿岸の埋め立て工事の承認をうけ、工事業者の選定が進められていますが、これまでに実施された環境影響評価(アセスメント)の結果や関連する情報、さらに環境保全のための措置に不備がある点などが、日米両国の間で十分に共有されていないものと考えられてきました。

そこで今回は、要約版などの資料以外に、日本からアメリカに提出された情報やデータの有無と、保全措置上の問題点などに対する反応があったのかどうかについて、防衛局担当者に対し確認協議を行ないました。

防衛局からの回答としては、環境アセスについて英訳したものは、評価実施前の方法書の一部抜粋や、1次報告で沖縄県が不備を指摘した、補正前の評価報告書の要約版のみだったこと、アメリカ側からの反応は一切なかったことなどが分かりました。

ちなみに沖縄県では、この不備の指摘の中で、2012年の追加調査の際に、基地建設予定地周辺の海で、希少種ジュゴンの生息が確認されたことを指摘していましたが、これは最終的な評価書にも盛り込まれていません。

また、補正評価書では外来種対策なども考慮されておらず、それに基づいた工事の申請や承認手続きが進められている事にも、問題があるといわざるをえません。

ジュゴンやウミガメをはじめ、多くの希少な生きものたちの生息地である、辺野古沿岸の海。

世界的にもその重要さが認められている、沖縄の自然や生物多様性を保全するという視点からも、環境と地域に配慮した、不備を疎かにしない対応を求めてゆかねばと思います。

自然保護室 国内グループ所属
権田 雅之

南西諸島プロジェクトを担当。陸域での取り組みを行なっています。

亜熱帯に属する琉球列島の島々で、アマミノクロウサギをはじめ希少生物やその生息地の保全に、地域の方々と共に取り組んでいます。問題と地域社会の変革は、国外の他の島々でも同じような問題と解決の縮図。次の一手は東南アジアの島々や地域への拡大もありや。

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