フクロウ、ヤマネ、カメ、希少な「エキゾチックペット」の密輸で逮捕者相次ぐ!


5月11日、ワシントン条約で国際取引が規制されている「インドコキンメフクロウ」などの鳥類15羽と、「アフリカヤマネ」などの哺乳類9匹を密輸しようとした疑いで、日本人の男が逮捕されたというニュースが流れました。

事件の発端は昨年4月に、タイから成田空港に到着した旅客機で、容疑者がケージに入れた動物たちをスーツケースに隠して密輸しようとしたところを東京税関が発見したことでした。

こんな聞きなれない動物の密輸とは、珍しい事件と思うかもしれません。

インドコキンメフクロウ (Athene brama)インドのカンハ国立公園にて

が、この報道の3日前の5月8日にも、上海から生きた「フロリダハコガメ」など39匹を密輸しようとした容疑で、日本人2人が逮捕されたばかり。こちらは、今年3月に関西国際空港で、大阪税関が摘発した事件でした。

ワシントン条約は、希少な野生生物を絶滅から守るための国際ルール。各国の税関が、水際で監視に努めています。

しかし、こうした珍しい動物の日本への密輸は、昔も今も、後を絶ちません。

スローロリス

なぜなら、日本は世界屈指の「エキゾチックペット大国」。

近年では、「フクロウカフェ」や「爬虫類カフェ」、「カワウソブーム」などでより身近に浸透してきました。

もちろん、売られているものすべてが違法ではありませんが、密輸が繰り返されるのは、やはり高値で買い求める人たちがいるから。

劣悪な環境下で行なわれる密輸では、道中で多くの生き物が命を落とすことも、忘れてはいけません。

こうしたエキゾチックペット市場の問題に注目し、市場調査をもとに違法取引を無くしていくことも私たちの大事な活動です。

みなさんも、どこかで珍しいペットを見かけたら、毎月のように繰り返される生き物の密輸のことにも、思いを馳せてみてください。
(C&M室:若尾)

税関の野生生物密輸防止啓発ポスター

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森林・野生生物室 野生生物グループ TRAFFIC
若尾 慶子

修士(筑波大学大学院・環境科学)
一級小型船舶操縦免許、知的財産管理技能士2級、高圧ガス販売主任者、登録販売者。
医療機器商社、海外青年協力隊を経て2014年入局。
TRAFFICでペット取引される両生類・爬虫類の調査や政策提言を実施。淡水プロジェクトのコミュニケーション、助成金担当を行い、2021年より野生生物グループ及びTRAFFICでペットプロジェクトを担当。
「南西諸島固有の両生類・爬虫類のペット取引(TRAFFIC、2018)」「SDGsと環境教育(学文社、2017)」

子供の頃から生き物に興味があり、大人になってからは動物園でドーセントのボランティアをしていました。生き物に関わる仕事を本業にしたいと医療機器業界からWWFへ転身!ヒトと自然が調和できる世界を本気で目指す賛同者を増やしたいと願う酒&猫好きです。今、もっとも気がかりな動物はオガサワラカワラヒワ。

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