海と魚の養殖を考える「ASC」の検討会を開きます


水産担当の山内です。
来月、東京で魚の養殖についての検討会を開きます。

なぜ、WWFがそんな会議を開くかといいますと、「海」の自然環境と、水産物(シーフード)の養殖業は、深いかかわりがあるからです。

私たちが暮らしの中で消費しているシーフードは、大きく、「天然」と「養殖」の2種類に分けられます。

「天然もの」はまさに自然の恵み。海の環境を守らなければ、その資源を守ることはできません。

では、「養殖もの」は関係ないか、というと、そうでもないのです。

養殖場からの廃棄物が水を汚染したり、養殖場の開発が沿岸の自然破壊を引き起こすケースがあります。また、海外から持ち込まれた養殖魚が逃げて外来種となる問題も起きています。

さらに、「天然」で獲られた魚介類の3分の1が魚粉や魚油に加工され、養殖用の餌などにも使われるなど、海と養殖の関係は切っても切れないもの。

環境に配慮した養殖業の普及と拡大は、海の環境保全をめざす私たちとしても、しっかり取り組まねばならない課題の一つなのです。

この取り組みのカギになっているのが、「ASC」による認証制度です。ASCはWWFも設立にかかわった機関で、環境や地域社会に配慮した養殖シーフードを認証し、消費者にも一目でわかる「ラベル」をつける取り組みを行なっています。

今回、日本で行なう検討会は、ブリやスギ類の養殖について、環境上・社会上の課題や影響に対処するための「認証基準」を策定するもの。特に、こうした養殖業に携わる関係者の方々をお招きして開催します。

近いうちに日本でも、このASCマークつきのシーフードがきっと買えるようになります。お店で見つけたら、ぜひ手に取ってみてください。

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自然保護室 海洋水産グループ長
山内 愛子

小さい頃から水族館が大好きでした。ご縁があって、水産学を学び、海の専門家として生きることに。これまで出会った海と暮らす人たちへの恩返しと、魚を食べるのが大好きな世界中の人々のために、7つの海を回遊しています。

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WWFは世界約100か国で活動している
環境保全団体です。

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