田んぼを取り戻そう!寒風沢島でのボランティア


パンダショップの池田です。
先週末に事務局のスタッフ有志で、宮城県塩竃市にある寒風沢島(さぶさわじま)へ、被災地のボランティアに行ってきました。

寒風沢島は日本三景の1つ松島の浦戸諸島に浮かぶ農業の島です。人口約230人の小さな島ですが、浦戸では最大。島内には水田が広がります。

水田は普通、稲刈りのため秋に水を抜き、翌春まで水を張りませんが、川や湧水がない寒風沢島では、水を貴重な雨水に頼っているため、冬も田んぼの水を抜きません。

このため古くから「ふゆみずたんぼ」の農法が営まれています。
冬期も水を張ることで、泥中に棲息するイトミミズやユスリカなどの小さな生物たちが、土の力を活性化させ、農業の生産力が高まるそうです。

しかし、3月の大津波で、島の水田は海水をかぶり、大きな被害を受けました。
そこで今回、私たちは、NPO法人「田んぼ」の方々のご指導のもと、寒風沢島の「ふゆみずたんぼ」を蘇らせるため、海水を含んだ田んぼの土を掘り出す作業をお手伝いしました。

掘り出した泥土は、田んぼを区切る畦(あぜ)に盛り上げ、水の流出と海水の浸入を防ぎます。田んぼの中はヘドロ状になっているので、一歩足を踏み入れると足をとられて、何度も転びそうになります。スローモーションのような動きで移動しながら、足場の悪い中ひたすら泥をかき出しました。

また、東北大学の先生を手伝って、田んぼの生態系調査も行ないました。浦戸諸島の生態系が津波でどのような影響を受けたかを調べ、今後の復興に生かそうという試みだそうです。

作業は、各自所定の場所から泥水を採取し、バットの中でピンセットやスポイトを使いながら中にいる生物種とその個体数を調べる、というもの。
私が採取した泥からは、ユスリカ、イトミミズ、ヨコエビ、チビミズムシ、ミギワバエやハナアブ、ガガンボの幼虫などが出てきました。他にも、カゲロウ、ゲンゴロウ、ギンヤンマの幼虫などが見つかり、豊かな生態系が残っていることに少しほっとしました。

水田の本格的な復興には長い年月がかかるかもしれません。だからこそ、継続的に支援できる仕組みが必要だと感じました。
時間を見つけてまたボランティアに伺いたいです。そして、いつか自分がお手伝いした田んぼで収穫されたお米を食べてみたいです。

 

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被災した寒風沢島。島では古くから
生物多様性を生かして自然と共生する
農法が行われてきました。

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気温が10度に満たない寒空の下でしたが、
みんな汗だくになって作業しました。
休耕田に生い茂ったヨシを刈る作業と
ゴミ拾いもやりました!

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水田の生きもの調査

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C&M室 ブランド事業グループ所属
池田 雅子

パンダショップ担当。通販を通じて、WWFや自然保護への理解、ご支援を広げる仕事をしています。

一般企業で働いていましたが、いつか動物や自然を守る仕事に就きたいと思い続け、勢いでWWFの事務局に電話をかけてしまったことが始まりでした。数年後に転職、今に至ります。入局してからは、自然保護の難しさを、広く伝えることの難しさを日々痛感しています。豊かな自然を未来へ残す心を誰もが持ち、いつかWWFが必要無くなる日を夢見ています。

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