中学生たちが挑戦する、温暖化防止ための国際交渉
2013/10/22
温暖化担当の小西です。
先日、新潟県上越市にある上越教育大付属中学校に講演に行ってきました。
この学校に通う130人の学生の皆さん、実は今年の夏休みに、私が以前書いた『地球温暖化の最前線』(岩波書店)という本を読んでくれていました。
その皆さんが真剣に事前学習し、温暖化の国際交渉の模擬授業までやる!と聞き、何とか時間を作って学校へ行ってきました。
いやー感動しました! 温暖化の科学から国際交渉、経済的手法まで!皆さん本当によく把握しているのです。見せて抱いた夏休みの宿題レポートも、それこそ京都議定書の経済的手法まできっちり調べぬいてありました。
私の講演は時間を延長してしまって2時間半! 質疑応答はもちろん、あまりにもレベルが高かったので、班分ごとに分けてクイズ形式で課題を考えてもらい、非常に盛り上がりました!
また2日後には、全国から集まる中学校の先生たちの前で、モデル授業として、温暖化の国際交渉の模擬交渉も繰り広げるとのこと。
中学生の皆さんが用意した説明用のポスターを見せてもらうと、アメリカ、欧州、日本、中国、インド、小島嶼国など国別の交渉シートになっており、それぞれの国の事情と交渉ポジションが、ちゃんと調べられ記されています。
さらに、IEA(国際エネルギー機関)のデータを基に、自分たちでエクセルを使って、石炭・石油などエネルギー種別のデータまで作りこんで書いてあるのです!これほどにレベルの高い調査ができるのか!と正直舌を巻きました。
これだけの準備で臨む国際交渉、それぞれのチームが、途上国や先進国の立場となって考えていくのは、非常によい国際センスを身につける機会となるでしょう。
こんな皆さんが、これからの日本を背負っていくことを思うと、感激もひとしおでした。また、こんな授業を展開する先生もすごいですね! ぜひモデル授業として、全国に広がってくれることを願っています。
上越教育大付属中学校の皆さん、ありがとうございました!



中学生の皆さんが作った発表用のポスター。う~ん、すばらしい!確実に私の中学生時代よりも優れています!

最後の記念写真。終わった後はお礼にと合唱を贈ってくれました!