マグロという生物


種類によっては、2~3メートルにもなるマグロは、世界の海で見られる魚の中でも、特に大型になる肉食魚です。マグロの仲間にはいくつも種類があります。日本の食卓によくのぼる、大型のマグロ類には、クロマグロ、ミナミマグロ、キハダ、メバチ、ビンナガなどがあります。
 

マグロという生物

マグロは、スズキ目サバ科に属する大型の回遊魚です。

泳ぎが命!

マグロは、泳いで口に海水を入れ、それをエラに通すことで呼吸しているため、泳ぐのをやめると死んでしまいます。このため、生まれたその日から死ぬ時まで、眠っているときですら、一度も止まることなく泳ぎ続けます。

マグロの体は、泳ぐのに適した流線型をしており、時には時速100キロもの早さで泳ぐほどの、高い運動能力を誇ります。自分の体温よりも、少し低い水温の海域を好み、海流にのって夏や冬の季節ごとに、広大な範囲を南北に回遊して暮らします。

©WWF-Canon/Ezequiel NAVIO

海中のキハダ

大型の肉食魚

種類によっては、2~3メートルにもなるマグロは、世界の海で見られる魚の中でも、特に大型になる肉食魚です。
泳ぎ続けることで生きるマグロは、その体力を維持するために、大量の食物を必要とします。食物は、小型から中型の魚類、甲殻類、イカ類など。マグロは、海の生態系の中でも上位に位置している生きものです。

いろいろなマグロ

マグロの仲間にはいくつも種類があります。日本の食卓によくのぼる、大型のマグロ類には、クロマグロ、ミナミマグロ、キハダ、メバチ、ビンナガなどがあります。ここでは、この5種のマグロについて紹介します。
ちなみに「カジキマグロ」という魚の名前を店でよく見かけますが、カジキはサバ科ではなくカジキ科に属しており、マグロ類とは全く別の魚です。

クロマグロ

「本マグロ」という名でも売られている、マグロの王様。
トロの多いマグロとしても喜ばれ、多くは刺身などで消費されています。

基本情報

和名:クロマグロ
別名:ホンマグロ
英名:bluefin tuna
学名:Thunnus thynnus
地中海・大西洋の亜種:Thunnus thynnus thynnus
太平洋の亜種:Thunnus thynnus orientalis

  • *この2亜種は最近では、別種のマグロと分類されています。

大きさ:体長250センチ、体重300キロ

特徴・用途

体の背側は青黒く、胸びれは短く、目が小さいのが特徴です。マグロ類の中でもっとも大型に成長し、3メートルを超える記録もあります。
一般には「本マグロ」という名でも呼ばれ、身は濃い赤身。トロも多く、マグロの中でも最高級品として取引されます。熱帯や亜熱帯に生息するメバチやキハダより脂(トロ)が多いのは、クロマグロが比較的冷たい海に生息しているためです。

生態

寿命

クロマグロには、大きくわけて太平洋を回遊するもの、大西洋を回遊するものに分けられます。太平洋のクロマグロは10年以上、大西洋では20年以上。特に東大西洋では30年前後まで生きると見られています。

分布

全世界の温帯海域に分布します。西部太平洋ではパラオ・マーシャル群島以西の赤道海域やフィリピンから北海道近海に至る沿岸域に生息。マグロ類では最も高緯度の冷たい海にまで分布し、成魚では水温7~8度の低温の海でも生きられます。

ライフサイクル

太平洋のクロマグロは、幼魚のころ日本沿岸で回遊したあと、北米沿岸にまで回遊しながら成長し、4~7年前後を日本沿岸で、それ以降を台湾の東の海域ですごし、ここで産卵すると考えられています。
一方、大西洋に生息するクロマグロは、地中海、メキシコ湾、フロリダ海峡付近の暖かい海域で産卵。成長するにつれて北上し、大西洋を広く回遊することが判っています。日本の近海でも漁獲されます。

消費量

かつては、日本では漁獲量が輸入量を上回っていましたが、現在は輸入量の方が増えています。これは、1990年代以降、蓄養の技術が発達し、安くて脂の多いクロマグロが、大量に日本に輸入されるようになったためです。

近年は、未成魚を中心に漁獲圧が増加しており、親魚資源量が評価期間中(1952-2010年)の最低レベル近くまで減少しています。

  • データ:FAO FISHSTAT
  • 輸入量、輸出量のエラ、内臓重量は考慮していない。
  • 消費量は漁獲から消費までの時間差を考慮しておらず、また在庫量を考慮していない、近似値である。
  • 漁獲量は大幅な過小報告が明らかになっているのが、補正前の値である。

資源状況

水産庁は、数種のマグロについて、資源状態を3段階(高、中、低)にわけて評価しています。

太平洋
低位
東大西洋
中位
西大西洋
低位

太平洋クロマグロの現状と資源管理について

太平洋クロマグロ(本マグロ)の資源量が、危機的な状況にあります。北太平洋まぐろ類国際科学委員会(ISC)の最新の報告によると、資源量、回復の水準いずれも、歴史的な低水準となっています。最大の消費国である日本をはじめ、各漁業国は、太平洋クロマグロの資源回復のための漁業管理を、早急に実施することが求められています。

メキシコにおける太平洋クロマグロの群れ

メキシコにおける太平洋クロマグロの群れ

太平洋クロマグロの生態

太平洋クロマグロ(Thunnus orientalis)は主に北緯20~40度の北太平洋温帯域に分布しています(図1)。産卵場は南西諸島周辺(4~7月)と日本海南西部(7~8月)で、ふ化後は、日本沿岸を、餌を探しながら移動します。また、1歳ごろになると太平洋を横断し、アメリカ大陸西岸で数年過ごした後、産卵のために日本周辺へ戻ってきます。(*12)なお、太平洋クロマグロが産卵できるようになるまで、3~5年かかります。

図1 分布・回遊経路と産卵域

太平洋クロマグロの漁業について

太平洋クロマグロの漁獲量は、ピーク時には3万5千トンを超えていましたが、近年は1万5千トンほどに低下しています(図2-1)。(*5,6) また、漁獲した太平洋クロマグロのほとんどが未成魚(3歳未満)で、その割合は約97%(尾数ベース)に増加しています(図2-2)。(*10)太平洋クロマグロ未成魚は、その大半が日本、韓国、メキシコによるまき網漁で漁獲されていますが、その他にも日本沿岸の曳き縄・手釣り漁や定置網漁でも漁獲されています(図2-3)。(*1,12)

太平洋クロマグロの漁業について

地域漁業管理機関(RFMO)

太平洋クロマグロの管理は、西部太平洋ついては中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)、東部太平洋については全米熱帯まぐろ類委員会(IATTC)が行っています(図3)。また、科学データについては、ISCとIATTC科学諮問委員会(IATTC SAC)が調査・集約し、WCPFC・IATTCに提供しています。

図3 世界の海のマグロ類の資源管理にかかわる国際機関

図3 世界の海のマグロ類の資源管理にかかわる国際機関

太平洋クロマグロの資源状況

2014年4月、ISCが公表した最新の資源評価結果では、太平洋クロマグロの資源量は歴史的な低水準に低下していることが明らかとなりました。全資源量は44,848トン、産卵可能な親魚の資源量(産卵親魚量)は26,324トン、これから漁獲対象となる幼魚数(加入量)が約700万尾と、ピーク時の20%以下の水準にまで低下してしまいました(図4)。(*4) 

一方、2014年5月に行われたIATTC SACにおいて、産卵親魚量がISCの推定量の約半分の1万トンを下回る可能性も示唆されており、早急に資源回復のための行動を起こす必要性が提言されました。(*7)

漁獲規制と将来の資源予測結果

ISCは、現在の漁獲量のままでは、過去に例を見ないほどに太平洋クロマグロ資源が枯渇してしまうと警鐘を鳴らしています。しかし、すぐに未成魚の漁獲量を、2002~04年の50%の水準まで削減させることができれば、産卵親魚量は10年間で歴史的中央値(43,000トン)まで回復する確率が高いとも指摘しています。(*4,9) また、IATTC SACでは、この歴史的中央値とほぼ同じ数値の基準値を設定し、この基準値よりも資源量が低下しないようにすることに加え、資源を確実に回復させるために、未成魚だけでなく成魚についても管理を行うことを勧告しています。(*2,3,8)

図4 ISCによる資源評価結果(2014年4月)

図4 ISCによる資源評価結果(2014年4月)

資源管理について

2014年に採択されたWCPFCの保全措置は「未成魚漁獲量の削減と成魚漁獲量の維持による、親魚漁獲量の回復」でした。また、同年にIATTCで採択された保全措置は、「年間漁獲上限の削減」でした(表1)。

表1 WCPFCにおける保全管理措置の推移

表1 WCPFCにおける保全管理措置の推移

問題点

近年、加入量の低迷が継続し、歴史的最低水準を割り込むリスクが増加している太平洋クロマグロ資源を確実に保全するには、現在のWCPFCおよびIATTCの保全措置では十分とは言えません。そのため、太平洋クロマグロをかつての資源量(初期資源量:SSBO)の「20%」またはそれに準ずるレベルまで回復させることを目標とした、成魚と未成魚の両方に対する保全措置を含む、長期的な資源回復計画がWCPFCおよびIATTCで採択される必要があります。また、漁獲が、認められた上限を超えないよう事前に合意した内容に基づき、迅速かつ効果的に管理するために、管理基準値と漁獲管理方策による漁獲方針や、正式な漁獲証明制度(CDS)の導入も望まれます。

WWFの要望

WWFは、太平洋クロマグロの資源管理のため、以下の提案をおこなっています。

RFMOや各国政府に対して

  • 2030年までに、初期資源量の少なくとも20%にまで回復させることを目標にした、長期的な回復計画を採択すること
  • 産卵親魚を保全するために、現行の管理措置に加え、30kg以上の成魚についても漁獲制限を実施すること
  • 2016年に、新たな資源計画と、回復に向けた予測シュミレーションを行うこと
  • 漁獲尾数の綿密なモニタリングを行い、各国が定められた漁獲量を順守すること

マーケットに対して

  • トレーサビリティを確保し、IUU(違法・未報告・無規制)漁業由来のマグロを取り扱わないこと
  • 持続可能な漁業への変換(MSC認証取得など)をサポートすること
  • 予防原則に基づいた資源回復計画が採択されるまで、太平洋クロマグロの取り扱いを控えること

ファクトシート:太平洋クロマグロ資源の現状(PDF)

参考文献

1. Hiromu Fukuda et al., Preliminary Population Dynamics Model for the Updated Stock Assessment of Pacific Bluefin Tuna, ISC/14/PBFWG-1/03
2. IATTC SAC, 2014, RECOMMENDATIONS BY THE STAFF FOR CONSERVATION MEASURES IN THE EASTERN PACIFIC OCEAN, 2014, DOCUMENT IATTC-87-03d
3. IATTC SAC,2015,RECOMMENDATIONS BY THE SCIENTIFIC ADVISORY COMMITTEE DOCUMENT,IATTC-89-04c
4. ISC PACIFIC BLUEFIN TUNA WORKING GROUP, 2014, STOCK ASSESSMENT OF PACIFIC BLUEFIN TUNA 2014.
5. ISC PLENARY SESSION, 2013, REPORT OF THE THIRTEENTH MEETING OF THE INTERNATIONAL SCIENTIFIC COMMITTEE FOR TUNA AND TUNA-LIKE SPECIES IN THE NORTH PACIFIC OCEAN
6. Kazuhiro Oshima et al., 2014, Updates of input data for stock assessment model, Stock Synthesis 3, on Pacific bluefin tuna., ISC/14/PBFWG-1/05
7. Mark N. Maunder et al., 2014, STOCK STATUS OF PACIFIC BLUEFIN TUNA AND THE URGENT NEED FOR MANAGEMENT ACTION., IATTC SAC 5th meeting Document SAC-05-10a.
8. Mark N. Maunder et al., 2014, PROPOSAL FOR BIOMASS AND FISHING MORTALITY LIMIT REFERENCE POINTS BASED ON REDUCTION IN RECRUITMENT., IATTC SAC 5th meeting Document SAC-05-14
9. Yukio Takeuchi et al., 2014, Updated future projections of Pacific bluefin tuna with draft results to answer the requests from NC9., ISC/14/PBFWG-1/10rev
10. 水産庁, 2014, 太平洋クロマグロの資源管理について, 第3回資源管理のあり方検討会資料3-1
11. 水産庁, 2015, 太平洋クロマグロの資源状況と管理の方向性について
12. (独)水産総合研究センター国際水産資源研究所, 2011, 平成25年度国際漁業資源の現況


ミナミマグロ

クロマグロよりも少し小型ですが、クロマグロと同様にトロが多く、市場ではクロマグロの次に高値で取引されています。南半球に生息していることからミナミマグロ、またインドマグロと呼ばれています。世界の中では、日本がダントツの消費国。

基本情報

和名:ミナミマグロ
別名:インドマグロ、ゴウシュウマグロ
英名:southern bluefin tuna
学名:Thunnus maccoyii
大きさ:体長約200センチ、体重180キロ

特徴・用途

クロマグロの次に体が大きくて肉質が良く、トロも多いことから、市場では高級品として出回っています。インド洋産のものが最初に出回ったことからインドマグロと呼ばれたり、オーストラリアからの輸入が多いため、ゴウシュウマグロと呼ばれることもあります。クロマグロと同様に、比較的冷たい海に生息するため、身体に脂(トロ)が多く乗ります。なお、北半球に生息するクロマグロとは、分布海域は重なっていません。

生態

寿命

20年以上

分布

南半球の海にすみ、主に南緯50~30度付近の、冷たい海に分布しています。アルゼンチン東部の沖合から南アフリカ沖、インド洋南部、オーストラリア、ニュージーランド、チリ近海に生息します。

ライフサイクル

オーストラリア北西の海域で産卵すると見られています。3~4年は南オーストラリア沿岸で過ごし、成長につれて徐々に沖合へ分布を広げます。

消費量

かつては世界の漁獲量のほとんどを、日本の遠洋漁業が占めていましたが、1990年代から、オーストラリアでミナミマグロの蓄養が盛んになると、輸入量が急増しました。現在も世界全体のミナミマグロの大半は、日本が消費しています。2000年以降、ミナミマグロの親魚資源量は極めて低いレベルまで減少してしまいました。それを受け、みなみまぐろ保存委員会(CCSBT)は、第18回年次会合(2011年10月)において、科学委員会が開発した管理方式(MP)の採用に合意し、運用を開始しました。
管理方式を運用した結果、近年、未成魚が増加したため、今後、親魚資源量も増加する可能性が高いと予測されています。

  • データ:FAO FISHSTAT
  • 輸入量、輸出量のエラ、内臓重量は考慮していない。
  • 消費量は漁獲から消費までの時間差を考慮しておらず、また在庫量を考慮していない、近似値である。
  • 漁獲量は大幅な過小報告が明らかになっているのが、補正前の値である。

資源状況

 水産庁は、数種のマグロについて、資源状態を3段階(高、中、低)にわけて評価しています。

全海域
低位

キハダ

キハダは、日本では刺身や寿司の原料として非常に人気の高いマグロで、日本で消費されるマグロの約3割を占めている。また、キハダは海外では缶詰材料としても人気が高く、ヘルシーで安価なタンパク源として世界の需要が増加している。現在の資源量はまだ中位ではあるが、需要増加に伴う漁獲量の増加が懸念されている。そのような背景の中、キハダの持続的な資源利用のため、世界有数の消費国(世界のキハダの約1割を消費)である日本のマーケットの役割が期待されている。

基本情報

標準和名 キハダ
海外名 Yellowfin tuna(英)、Albacore(仏)、Rabil(西)
学名 Thunnus albacares
別名 キハダマグロ、キワダ、ヒレナガ、キメジ(幼魚)、イトシビ、キンビレ、シビ、バシ、ハツ、ホンバツ、マシビ、チューナガシビ
生体情報 体長:200cm(最大239cm)
体重:200kg(最大200kg
寿命:10 年前後
食性 魚類、甲殻類、軟体動物などを捕食する動物食性
資源水準/動向、
世界の漁獲量
(2007 ~2011 年)
  資源水準/動向 世界の漁獲量
中西部太平洋 中位/横ばい 47.9 ~ 57.5 万トン
インド洋 中位/微増 27 ~ 32 万トン
東部太平洋 中位/横ばい 18.1 ~ 26.0 万トン
大西洋 中位/横ばい 10 ~ 12 万トン
IUCN レッドリスト NT(準絶滅危惧)
漁獲方法 主な漁法は、はえ縄とまき網。その他にも竿釣り、流し網、手釣りなど。
MSC 製品 <認証済み>
メキシコにおける竿釣り漁
<審査中>
・インド洋におけるまき網漁(カツオ・メバチ・キハダ)
・モルジブにおける竿釣り・手釣り漁(メバチ・キハダ)
・米国南東部・北部大西洋におけるはえ縄漁(メバチ・キハダ)
利用方法 他のマグロにくらべ脂肪分が少なくあっさりした肉は、淡赤色をしてい
て、もちも良い。日本での旬は春から夏で、さっぱりした肉は、寿司や
刺身をはじめ、山かけ、照り焼き、酢味噌和え、角煮などでも利用される。
海外では、主にまき網漁で漁獲されたキハダが、ツナ缶材料として用い
られる。

生態

キハダの分布域

世界の熱帯・温帯域に広く分布し、水深の浅い層を遊泳している。南緯および北緯25度前後の、赤道を中心とした海域で水揚げされることが多く、地中海には分布していない。日本近海にも生息しているが、あまり広く移動していないと見られている。

キハダの分布域

漁獲量

漁法別漁獲量(2011年)

2011年の漁獲量は1,154,958トンであり、それらの6割をまき網漁が占める。その他にもはえ縄、手釣り、竿釣り、刺し網などでも漁獲される。

漁法別漁獲量(2011年)

漁獲量の推移(2011年)

世界のキハダ生産量は、まき網漁の増加に伴い、1980年代半ばより急激に増加した。一方、日本の漁獲量は減少したものの、輸入量は増加しており、現在でも世界のキハダの約11%を日本が消費している。

漁獲量の推移(2011年)

国別漁獲量(2011年)

2011年、キハダは上位3か国(EU、インドネシア、メキシコ)で世界の漁獲量の3割以上を占める。日本は6位。

国別漁獲量(2011年)

日本の主要輸入先と海域別漁獲割合(2011・2012年)

世界のキハダ資源における日本の消費は約10%である。
日本は、台湾、バヌアツ、韓国、インドネシア、フィリピン、米国から、刺身材料となるキハダを多く輸入している。
冷凍・冷蔵キハダにおける、日本の主要輸入先上位5ヵ国は、その漁獲の多くを中西部太平洋に依存している。

日本の主要輸入先と海域別漁獲割合

混獲対策

はえ縄漁に対しては、全RFMO(地域漁業管理機関)において、混獲対策を行うことが義務付けられている。

混獲対策

WWFの要望

WWFでは、持続可能なキハダ漁業のため、以下のような提案を行っています。

RFMOや各国政府に対して

  • 予防的アプローチによる漁業資源管理の導入および漁獲モニタリングの強化

マーケットに対して

  • トレーサビリティを確保し、IUU(違法・未報告・無規制)漁業由来のマグロを取り扱わないこと
  • 持続可能な方法で漁獲されたマグロ(MSC認証済み製品など)の取り扱い
  • 持続可能な漁業への変換(MSC認証取得など)をサポート

参考文献

水産総合研究センター 国際水産資源研究所, 平成25年度国際漁業資源の現況 / 多紀保彦, 中村康夫. 食材魚介大百科4
中村泉. マグロ学 一生泳ぎ続ける理由とそれを可能にする体の仕組み / 中野秀樹, 岡雅一. マグロの不思議がわかる本 / 水産総合研究センター国際水産資源研究所, まぐろRFMOにおける混獲管理措置について, 2011年3月 / IOTC. Resolution / IATTC. Resolution / ICCAT. Resolution / WCPFC. Resolution

メバチ

目が大きいメバチは、刺身や寿司ネタとして、日本では人気のある種です。赤身が多く、手ごろな値段で手に入るため、スーパーマーケットなどでもよく売られています。

メバチは、日本では刺身や寿司の原料として非常に人気が高く、日本で最も多く消費されているマグロである。そして、冷凍船の増加や、世界での刺身・寿司食の増加、まき網漁による小型魚の混獲などにより、その漁獲量は1980年代半ばより急激に増加し、当時の約1.7倍までとなっている。それにともない、メバチの資源量は中位または低位まで減少している。そのような背景の中、日本は世界のメバチの3割以上を消費する最大の消費国であるため、メバチの持続的な資源利用のために、そのマーケットの役割が期待されている。

基本情報

標準和名 メバチ
海外名 Bigeye tuna(英)、Thon obese(仏)、Patudo(西)
学名 Thunnus obesus
別名 バチ、ダルマ、デルマシビ、メブト、シビ、ソマガツオ、ヒラシビ、メッパ
生体情報 体長:200cm(最大250cm)
体重:150kg(最大210kg)
寿命:10 ~ 15 年前後
食性 魚類、甲殻類、軟体動物などを捕食する動物食性
資源水準/動向、
世界の漁獲量
(2007 ~2011 年)
  資源水準/動向 世界の漁獲量
中西部太平洋 中位/減少 13.7 ~ 15.8 万トン
インド洋 中位/微増 8.1 ~ 12.3 万トン
東部太平洋 低位/横ばい 8.2 ~ 10.8 万トン
大西洋 低位/横ばい 6.9 ~ 8.2 万トン
IUCN レッドリスト VU(絶滅危惧Ⅱ類)
漁獲方法 主な漁法は、はえ縄とまき網。その他にも竿釣り、流し網、手釣りなど。
MSC 製品 <認証済み>
無し
<審査中>
・インド洋におけるまき網漁(カツオ・メバチ・キハダ)
・モルジブにおける竿釣り・手釣り漁(メバチ・キハダ)
・米国南東部・北部大西洋におけるはえ縄漁(メバチ・キハダ)
利用方法 ・はえ縄漁によって漁獲されたメバチは、主に日本で刺身や寿司として利
用される。とくに早春から晩夏にかけて日本近海で漁獲されたメバチの
赤身は、クロマグロの赤身と比べてほとんど遜色がない。
・まき網漁によって漁獲されたメバチは、主にツナ缶の材料として利用さ
れる。

生態

メバチの分布域

世界の温帯~熱帯海域に広く分布するが、地中海には生息しない。太平洋、インド洋の赤道海域に広く分布。大西洋でも赤道周辺を中心としたアフリカ大陸の西部沿岸海域で多く見られる。

メバチの分布域

漁獲量

漁法別漁獲量(2011年)

2011年の漁獲量は412,589トンであり、それらの9割以上をはえ縄漁とまき網漁が占める。その他にも竿釣り、流し網、手釣りなどでも漁獲される。

漁法別漁獲量(2011年)

漁獲量の推移(2011年)

世界のメバチ漁獲量は、1980年代半ばより急激に増加し、現在は当時の約1.7倍となった。一方、日本の漁獲量は、1990年以降減少しているものの、輸入量は増加しており、現在でも世界のメバチの約35%を日本が消費している。

漁獲量の推移(2011年)

国別漁獲量(2011年)

2011年、メバチは41万トン漁獲されており、上位4か国(台湾、EU、日本、インドネシア)で世界の漁獲量の半数を占める。

国別漁獲量(2011年)

日本の主要輸入先と海域別漁獲割合(2011・2012年)

世界のメバチ資源における日本の消費は35%である。  
日本は、台湾、中国、インドネシア、セーシェル、韓国から、主に刺身材料となるメバチを多く輸入している。
日本の主要輸入先の海域別漁獲割合は、台湾、中国、韓国は中西部太平洋での漁獲量が最も多かった。一方、インドネシアとセーシェルは、漁獲の半分以上をインド洋に依存しており、特にインド洋に位置するセーシェルは、その漁獲のすべてをインド洋から得ていた。

日本の主要輸入先と海域別漁獲割合(2011・2012年)

混獲対策

はえ縄漁に対しては、全RFMO(地域漁業管理機関)において、混獲対策を行うことが義務付けられている。

混獲対策

WWFの要望

WWFでは、持続可能なメバチ漁業のため、以下のような提案を行っています。

RFMOや各国政府に対して

  • 予防的アプローチによる漁業資源管理の導入および漁獲モニタリングの強化

マーケットに対して

  • トレーサビリティを確保し、IUU(違法・未報告・無規制)漁業由来のマグロを取り扱わないこと
  • 持続可能な方法で漁獲されたマグロ(MSC認証済み製品など)の取り扱い
  • 持続可能な漁業への変換(MSC認証取得など)をサポート

参考文献

水産総合研究センター 国際水産資源研究所, 平成25年度国際漁業資源の現況 / 多紀保彦, 中村康夫. 食材魚介大百科4
中村泉. マグロ学 一生泳ぎ続ける理由とそれを可能にする体の仕組み / 中野秀樹, 岡雅一. マグロの不思議がわかる本 / 水産総合研究センター国際水産資源研究所, まぐろRFMOにおける混獲管理措置について, 2011年3月 / IOTC. Resolution / IATTC. Resolution / ICCAT. Resolution / WCPFC. Resolution

ビンナガ

ビンナガはビンチョウマグロともいわれ、胸びれが長い小型のマグロです。国内外で主に缶詰の材料として消費されていますが、安価な刺身としても売られています。

基本情報

和名:ビンナガ
別名:ビンチョウ、トンボ、ヒレナガ など
英名:Albacore,germon
学名:Thunnus alalunga
大きさ:120センチ、体重40キロ

特徴・用途

胸びれが細く、極端に長いのが特徴。この胸びれを羽に見立て、トンボという名でも呼ばれることがあります。マグロ類の中では小型。主に缶詰の材料として世界的に利用されているが、最近は日本のスーパーや回転寿司などでトロの部分が「ビントロ」として売られるようになりました。味は淡白。

生態

寿命

インド洋や大西洋では10年以上、太平洋では12~16年以上

分布

全世界の温暖な水域に広く分布します。太平洋では赤道海域から極地付近まで、大西洋では西インド諸島から喜望峰、アメリカのマサチューセッツから、スコットランドを結ぶ区域に生息。地中海西部にも分布しています。

ライフサイクル

水温24度以上、水深50~60メートルより浅い海域で産卵するとみられています。北太平洋では9~10月頃に北米から西方へ移動し、6~8月になると再び北米沿岸へ戻りますが、一部は北西太平洋へと回遊します。南太平洋のものは10~3月に南下し、4~3月には北上。北大西洋では4~9月に西へ、南大西洋のものは東へそれぞれ移動し、10~3月にはその逆に回遊することが知られています。

消費量

日本が海外に向け輸出している、数少ないマグロの一種。逆に日本ではほとんど輸入していません。日本では、沿岸での漁獲を中心に、毎年5万トン前後が水揚げされており、缶詰や火を通す調理品として主に消費されています。また、日本からの輸出も缶詰の形で行なわれています。

  • データ:FAO FISHSTAT
  • 輸入量、輸出量のエラ、内臓重量は考慮していない。
  • 消費量は漁獲から消費までの時間差を考慮しておらず、また在庫量を考慮していない、近似値である。

資源状況

水産庁は、数種のマグロについて、資源状態を3段階(高、中、低)にわけて評価しています。

北太平洋
中位
南太平洋
高位
インド洋
中位  
南大西洋
中位
北大西洋
低位

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