ドイツ・ボンで国連の温暖化会議が始まりました


温暖化担当の小西です。
2012年に入って初めての気候変動に関する国連会議がきょう14日から25日まで、ドイツ・ボンで始まりました。

この中の京都議定書及び気候変動枠組条約第36回補助機関会合と呼ばれる会議では、同時に5つの会議が行なわれます。

特に大事なのは、2015年に採択されることが決まった、新しい温暖化防止の国際条約を議論する会議「ダーバンプラットフォーム特別作業部会」です。

思えば昨年末ダーバンCOP17において、激しい国際交渉の末、この新しい国際条約を作ることがやっと合意されました。今回のボン会議から、この新しい条約について、世界が協力して、強い行動をとれる条約にしていくための交渉が始まります。

実はこの新しい条約は、効力を持つのが2020年以降なので、これにむけての交渉に加えて、2020年までの世界の温暖化対策も同時に話し合っていかねばなりません。

欧州連合は京都議定書の第2約束期間に目標を持ちますが、日本やアメリカ、カナダ、ロシアなどの先進国と、急速に発展している中国やブラジルなどの途上国が、今国際約束している2020年の目標をいかに達成していくかを相互に監視する仕組みなど、きちんと作っていかなければならないのです。

温暖化対策が遅れると、産業革命前に比べて2度未満に平均気温の上昇を抑えることが非常に難しくなります。

世界各国が今約束している2020年の目標を達成したとしても、気温は3度から4度上昇してしまうと予測されます(climate action tracker)。

発電所や工場などのインフラは、いったん建設されると何十年も使われるので、温暖化対策が遅れるほど、世界からのCO2排出量は固定化されてしまいます。

2010年までに世界にすでにあるインフラからのCO2の排出量だけで、2度未満を達成可能なシナリオで、2035年までに許されるCO2排出量の5分の4をすべて出してしまう(国際エネルギー機関:IEA)ので、ただちに新たに厳格な対策を行なわなければ、2度未満達成は非常に難しくなるのです。

ぜひ皆さんも温暖化対策が速やかに進むように、国際交渉の行方を見守ってください! ボン会議までの温暖化交渉の基礎を学ぶビデオも新たに作成しましたので、教材などにどうぞ。

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自然保護室所属 気候変動・エネルギーグループ所属
小西 雅子

国連交渉や国内政策提言に従事。近年は気象予報士として予測できる電源である再生可能エネルギーの拡大に強い関心。

世界197か国が温暖化対策を実施する!と決意して2015年に国連で合意された「パリ協定」の成立には感動しました!今や温暖化対策の担い手は各国政府だけではなく、企業や自治体・投資家・それに市民です。「変わる世の中」を応援することが好きな小西です♪

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