© WWF-Sweden / Ola Jennersten

川のジャガー!?迫力満点オオカワウソ


南米・アマゾンを流れる大きな川。
ここに、別名「川のジャガー」と呼ばれるカワウソがいるのをご存知でしょうか?

カワウソ、と聞くとよく動物園や水族館で見かけるコツメカワウソを連想する方も多いかもしれませんが、実は世界中には13種ものカワウソが生息しています。

その中で最も大きいのが、南米に生息し、体長が1.8mほどにもなる「オオカワウソ」。

ブラジルでは原住民の言葉にちなみアリラーニャ(Ariranha)と呼ばれ、これが「川のジャガー」を意味することからも、南米の川の覇者として大きな存在感を放ってきたことが伺い知れます。

オオカワウソは昼行性で、家族で構成される群れで行動します。
© WWF-Sweden / Ola Jennersten

オオカワウソは昼行性で、家族で構成される群れで行動します。

さて、そんなオオカワウソは、陸地の生態系で頂点に立つジャガー同様、水中生態系における最上位の捕食者として、重要な役割を果たしています。

主に捕食する魚の他、エビやカエル、小型のワニやヘビなど様々な生き物を食べ、これらが増えすぎるのを防ぐことで、生態系バランスを適切に保っているのです。

オオカワウソが魚を食べる様子はとっても豪快!
© WWF-Sweden / Ola Jennersten

オオカワウソが魚を食べる様子はとっても豪快!

私が実際にブラジル・アマゾンの保全現場を訪れた際には、川をボートで移動中、突然「あそこにオオカワウソがいるぞ!」と現地ガイドから声が。

しかし、示す場所は、数キロはあると思われるはるか先、
カメラに直接その姿を納めることは叶いませんでした。

一方、道中で川辺に点在するオオカワウソのねぐらをいくつも確認し、アマゾンの森に、この「川のジャガー」たちがしっかりと息づいていることを感じました。

現地で直接確認したオオカワウソのねぐらの一つ。巨木の根の下のすきまを利用して作られています。
© WWF Japan

現地で直接確認したオオカワウソのねぐらの一つ。巨木の根の下のすきまを利用して作られています。

しかしながら、オオカワウソを取り巻く状況は決して楽観視できるものではありません。

本種はIUCN(国際自然保護連合)のレッドリストでEN(絶滅危惧種)に指定されており、その個体数は現在も減少傾向にあります。

中でも特に脅威を与えているのが、人為的な開発や伐採による生息環境の破壊です。

現在、WWFジャパンが支援しているブラジル・アマゾンにおけるジャガーの保全活動は、こうしたオオカワウソの住みかを守ることにもつながります。

今月の5月31日は「世界カワウソの日(World Otter Day)」。カワウソたちが注目される、こうした機会も活かしながら、これからも、現地と連携した南米の生きものたちの未来のため活動に励みたいと思います!
(野生生物グループ・岡元)

【寄付のお願い】ジャガーの未来のために|野生動物アドプト制度 ジャガー・スポンサーズ

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自然保護室(野生生物)、TRAFFIC
岡元 友実子

獣医学修士(ソウル大学)/ 学芸員 / IUCN カワウソ専門家グループメンバー
学部から大学院に至るまで、野生動物について専門的に学ぶ。修了後、上野動物園など日本および台湾での動物園勤務を経て、2021年WWFジャパン入局。現在はペットプロジェクトに関連した業界変容を担当。

学生時代に海外で野生のカワウソを見たことをきっかけに、大のカワウソ好きに。「二ホンカワウソ絶滅」の悲劇を二度と起こしてはならない!の決意を胸に日々野生動物保全のため奮闘中。特技は語学(英語・中国語・韓国語)。

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